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98世代、市船卒の4人の選手達

日野遼太郎

2019/04/18 23:05

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2016年度の市立船橋高校サッカー部を生で観たことがあるJリーグファンの方は、今思い返すと相当幸運だったのかも知れない。
夏のインターハイでは優勝。冬の選手権では苦手なPK戦で、後に準優勝することになる前橋育英に敗れ、夏冬二冠とはならなかったものの、そのチームとしての完成度は、高校レベルを超越していた。
もちろんプロのスカウトがそんな逸材達を見逃す訳がなく、当時のチームから現在は7人がプロとして活躍している。
今回はその中でも2016年度当時のチームにおいて、最上級生だった98年生まれの4人について見ていきたいと思う。

即プロ入りを果たした3選手

https://www.instagram.com/p/Bvgl33Gg-mx/

・原輝綺
・杉岡大暉
・高宇洋

まず、2017シーズンのJリーグに活躍の場を移したこの3人の選手の中で、分かりやすいインパクトを残したのは原輝綺だろう。
当時J1のアルビレックス新潟に加入した原は、開幕戦のサンフレッチェ広島戦でデビューし、7節のヴァンフォーレ甲府戦ではプロ初ゴールを挙げるなど、豊富な運動量と戦術眼を武器に、18試合に出場した。
杉岡大暉も当時J2の湘南ベルマーレで、開幕スタメン、2節でプロ初ゴールと活躍。37試合に出場するなど、すぐにチームの主軸へと成長。
また、元中国代表の父を持つ高宇洋は、ビッグクラブのガンバ大阪に加入したこともあり、J3のU-23チームでプレー。しかし彼も開幕スタメンを獲得し、28試合に出場した。

金子大毅の異例のプロ入り

翌年の2018シーズン、原輝綺のアルビレックス新潟と入れ替わる形で、J1昇格を果たした杉岡大暉の所属する湘南ベルマーレに、新たな98世代の市船卒の選手がプロ入りを果たした。
彼の名は、金子大毅。
当時大学2年の彼は神奈川大学を中退し、プロの世界に飛び込むと、ルヴァン杯の第4節でプロデビュー。リーグ25節の長崎戦ではプロ初ゴールを挙げるなど出世街道をひた走り、チームもそんな彼の勢いもあってか、ルヴァン杯では決勝まで辿り着いた。
杉岡、金子両者がスタメンとなった決勝は、杉岡のミドルシュートを守りきった湘南が優勝。湘南ベルマーレとしては初のタイトル獲得に、市船卒の2人の選手が大きく貢献した。

https://www.instagram.com/p/BpeoPqjFDs9/?utm_source=ig_share_sheet&igshid=17sz4emmvlccr

そして迎えた今シーズン、原輝綺がアルビレックス新潟から、サガン鳥栖に移籍したことで、初めて市船98世代の4人がJ1の舞台に揃うことになった。
その中で個人的に注目したいのは、今野泰幸や矢島慎也などとスタメン争いをしながら、ガンバ大阪で現在7試合中4試合に出場している高宇洋。運動量豊富に、相手の攻撃の芽を摘みながら攻撃にも参加できる器用さで、U-23チームで共に戦った宮本恒靖監督の信頼を掴みつつある。

98年生まれのこの4人の選手達は、世代別日本代表として、来たる2020年東京オリンピックを目指す選手達でもある。既に杉岡、原、金子はU-23日本代表として数多くの試合を経験していて、そこに高もこれから入ってくる可能性は充分にある。
更に活躍して、経験を積み、是非1人でも多く東京オリンピックで活躍している姿が観たいと、彼ら4人を同時に観たことがある、同世代の筆者としては強く思う。

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