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東京五輪世代期待のプレーヤー④ ジュビロ磐田 小川航基

佐藤文孝

2019/07/13 08:55

2019/07/11 09:44

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NEWS

U-20W杯、コパ・アメリカ、そしてトゥーロン国際大会など、来年の東京五輪を目指す若きプレーヤーにとって重要な戦いがつづいた6月が幕を閉じた。再び、それぞれのクラブでの戦いが始まっている中、この男の姿はピッチには無かった。

■国際舞台で得点能力が開花

トゥーロン国際決勝、対ブラジル戦。日本は小川航基がブラジルからゴールを奪った。一点ビハインドで迎えた前半38分、日本のロングボールに対して相手ディフェンスは処理を誤る。クリアミスに反応したのは最前線に位置していた小川だった。頭上から落ちてきたボールをダイレクトで豪快に左足で捕らえると、一瞬でゴールへと突き刺さった。カナリア色のユニフォームがこの大会、初めて天を仰いだ瞬間だった。

準決勝のメキシコ戦でも後半から途中出場、土壇場の89分に同点に追いつく貴重なゴールを挙げており、初の決勝進出に大きく貢献する、「エース」と呼ぶに相応しい活躍をみせている。

コパ・アメリカの舞台を踏んだ久保建英は欧州の名門への移籍が決まった。同じくフル代表に名を連ねた三好康児はウルグアイを相手に2ゴールを奪い世界にその名を知らしめた。2017年のU-20W杯を共に戦った盟友たち、さらにはトゥーロン国際準優勝を成し遂げたメンバー等、同世代の多くの選手が今年の6月、各カテゴリーでの代表ユニフォームに身を纏い飛躍を遂げている。

■怪我からの復帰、そして五輪への道のりは

小川航基が国際舞台においてストライカーとしてのターニングポイントとなるはずだった2019年のトゥーロン国際だったが、ブラジル戦終了間際に左足を負傷、そのままピッチを去った。大会後、全治3週間と診断されており、2年前の左膝の靭帯断裂に続き、再び試練に見舞われた。

所属のジュビロ磐田は今季、開幕から低迷が続いており、順位も降格圏付近から抜け出せずにいる。また、6月25日には公式HP上においてサポーターへのメッセージとして、謝罪と今後への展望が掲載される等、チーム状態の深刻さが浮き彫りとなっている。

クラブには復帰したものの、試合には出場が出来ずにいる小川への期待は小さくない。ピッチ上でチームを浮上させる起爆剤として、さらには原動力としての活躍、即ちゴール量産が不可欠だ。
来年の自国開催の五輪で点取り屋としての活躍が期待される小川航基。次々に訪れる逆境を跳ね返し、
いまだ秘めたままのストライカーとしての能力を解き放つ瞬間を待ちたい。

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ありがとうございました!

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