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2017年Jリーグ前半戦レビュー 躍進を見せたチーム、苦しんだチーム

Aki

2017/07/09 21:50

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NEWS

7月5日にAFCチャンピオンズリーグのため未消化分となっていた第13節の2試合が開催され、2017年明治安田生命J1リーグの前半戦17節が終了となった。
特徴的なのが攻守の切り替えに重点を置いたチームが上位に進出している事だろう。

前年度王者が首位ターン

首位は昨年のチャンピオンチーム、鹿島アントラーズ。AFCチャンピオンズリーグとの過密日程もあり、ホームで敗れる試合が多かったが、大岩監督就任後は5連勝。大岩監督の手腕ももちろんだが、日程的に楽になった事も影響が大きかったのではないだろうか。そう考えるとAFCチャンピオンズリーグと並行して戦う事の難しさを感じさせる。

同じAFCチャンピオンズリーグ出場組では、ガンバ大阪が4位、川崎フロンターレが5位、浦和レッズが8位。
ガンバ大阪は、今やチームの顔とも言える倉田秋選手や、井手口陽介選手、インサイドハーフというもしかすると最もフィットするポジションを見つけた今野泰幸選手が躍動したものの、今野選手の負傷離脱が痛かった。

一方の川崎フロンターレは、移籍した大久保嘉人選手のポジションをどうするかに時間がかかってしまったのがこの順位となった要因だろう。しかし首位鹿島アントラーズとの勝ち点差はわずか4。さらにワントップに阿部浩之選手を起用するという最適解を見つけ出しており、後半戦はさらに勢いを増しそうだ。

また浦和レッズは、序盤こそ好調だったが、第9節以降は2勝1分6敗と完全にペースダウン。第9節以降に限定すると、アルビレックス新潟、サンフレッチェ広島に次いで、北海道コンサドーレ札幌と並ぶリーグワースト3位タイの勝ち点しか積み上げる事が出来ていない。

躍進を見せた2チーム


by J’s GOAL – Jリーグ公認ファンサイト
2位のセレッソ大阪、3位の柏レイソルは今季のサプライズとも言える。
特にセレッソ大阪は昨シーズンJ2で4位におわり、J1昇格プレーオフでようやくJ1昇格を決めたチーム。過去にJ1昇格プレーオフから昇格を達成したチームは全てその翌年に最下位で降格。折り返し地点の17節の時点で最下位で無かったのは2015年のモンテディオ山形のみだったのだが、なんと2位。この時点で既にプレーオフから昇格したチームとして最高勝ち点を記録している。山村和也選手の前線へのコンバートが最も注目を集めているが、尹晶煥監督が去年までのチームに無かった組織的な守備を植え付けた事が、この成績に結びついている要因だろう。

17節で鹿島アントラーズに敗れ3位となった柏レイソル。2016年の年間順位8位だった柏レイソルがここまで躍進を見せている事も大きな驚きだ。
さらにその驚きを大きくしているのは、おそらくシーズン開幕前に思い描いていた以上の進化を見せている事では無いだろうか。
柏レイソルは今季、下部組織出身選手をベースとしてチームを作りながらも、攻撃は外国籍選手の個人技に頼るという考えでスタートさせたのではないだろうか。
しかし、序盤の連敗後に固まったチームでポジションを掴んでいる外国籍選手はクリスティアーノのみ。メンバーのほとんどが下部組織出身の若手で、チームに足りなかった部分を戦術でカバーする、クオリティの高いチームに仕上がっている。
これまでの推移を考えてもこの方向性はクラブとして何年も前から準備してきたものだと言えるが、今季は予定していたよりも一歩先に進んだチームとなっているのではないだろうか。

厳しい戦いを続けるチームも


by J’s GOAL – Jリーグ公認ファンサイト
一方下位に目を移すと、驚きの結果となっているのがサンフレッチェ広島だろう。
過去5シーズンで3度のチャンピオンとなったサンフレッチェ広島が、開幕からまさかの不振。第17節終了後に森保一監督が退任が決まった。

そして同じく開幕から苦しんだのは、昨季クラブ史上最高位の6位を記録した大宮アルディージャ。こちらは、家長昭博選手、泉澤仁選手の2大看板が抜けたのが大きかったのだろう。清水エスパルスから大前元紀選手を獲得したものの、フイットに時間がかかり穴を埋めきれず、その結果第13節終了後に2015年のJ2優勝監督である渋谷洋樹監督が解任となっている。

今季は、2016年のJ1優勝監督石井正忠氏、2012,2013,2015年のJ1優勝監督森保一氏、2015年のJ2優勝監督渋谷洋樹氏とチームのタイトル獲得に大きく貢献した監督がシーズン途中に次々と退任するという稀有なシーズンだといえる。

前半戦ベストイレブン

FW:興梠慎三(浦和レッズ)
MF:山村和也(セレッソ大阪)、伊東純也(柏レイソル)、倉田秋(ガンバ大阪)、ソウザ(セレッソ大阪)、手塚康平(柏レイソル)
DF:昌子源(鹿島アントラーズ)、ヨニッチ(セレッソ大阪)、永戸勝也(ベガルタ仙台)、小池龍太(柏レイソル)
GK:中村航輔(柏レイソル)

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