Jリーグの監督でベストイレブンを選んでみた~現役時代の監督たちを知ろう!

まとめ

01_森保監督
by サッカーキング・オピニオン

1993年に開幕し、今季で24年目を迎えているJリーグ。僅か10チームでスタートした初年度から始まって、現在はJ1・J2・J3と3つのカテゴリーが存在し、その中に53のクラブが存在しています。
これだけクラブが増えた中、Jリーグ創設当初にプレーしていた「元Jリーガー監督」も増えました。そして、直近4年間のJリーグはサンフレッチェ広島の森保一監督が3回(2012,2013,2015年)、ガンバ大阪の長谷川健太監督が1回(2014年)と、日本人監督のチームが制しています。
そこで突然ですが、そんなJリーグで台頭して来た「元Jリーガー監督」で、ベストイレブンを選出してみました。選出条件はあくまで現役時代の選手としてのプレー。それをご紹介する事で、現役時代の監督たちを知らない世代の方々にもJリーグを見る”新たな楽しみ”にしていただきたいと思います。
それではキックオフ!

Jリーグの監督でベストイレブン

※以下、()内は現指揮下のチーム名

GK松永成立「モダンGKのパイオニア」(横浜FマリノスGKコーチ/J1)

02_松永成立
by wccfatlesのblog

まずGK出身の元Jリーガー監督が不在のため、横浜FマリノスのGKコーチを務める松永コーチを選出。
「ドーハの悲劇」の洗礼を受けたGK。ただし、その実力の確かさはクラブでも代表でもポジションを譲ることになった後輩GK川口能活選手(現・SC相模原)の存在が証明しています。
松永コーチも川口選手も共にGKとしては身長が低いのですが、それをカヴァーできる頭脳的なプレーや積極的な判断ができるのは、現代サッカーのGKに必要とされる要素です。
コーチとしてのご活躍はもちろん、イタリア代表監督にまでなった往年の名手=ディノ・ゾフ氏のように監督になるお姿も拝見したいです。

DF曺貴裁「若手の兄貴的存在」(湘南ベルマーレ監督/J1)

03_曺貴裁
by ミドルエッジ

監督としての印象が強い熱血漢のDF。現在では全く想像できない「全く勝てない」時代の浦和レッズのDFでした。
現役時代から若手に人望がある兄貴的存在だったので、指導者転身後もまずは育成年代から経験を積み重ねたのも納得。
現役時代の無骨なプレースタイルからは考えられない”湘南スタイル”を貫く監督として、ニュートラルなサッカーファンから最注目の指揮官になっています。

DF井原正巳「アジアの壁」(アビスパ福岡監督/J1)

04_井原正巳
by サッカーキング・オピニオン

「アジアの壁」と呼ばれた日本サッカー界屈指のCB。身体能力も高く、知性溢れるカヴァーリングで守備範囲の広いDFリーダーでした。
故・松田直樹選手や中澤佑二選手、栗原勇蔵選手のように「日本代表のCBを輩出する」横浜Fマリノスの伝統は、現役時代の井原監督から続く系譜になっています。
ロングフィードの精度も高く、現代サッカーでも通じるDFでした。頭脳派DFとして監督デビューも早くから期待されてましたが、福岡を見事にJ1昇格へ導いた昨年が監督デビューイヤーでした。

DF相馬直樹「早過ぎた世界レベルの左SB」(町田ゼルビア監督/J2)

05_相馬直樹
by tommy先生の「世相を斬る」

日本代表のストロングポイントとなった左SB。ビルドアップに絡むのも、サイドを突破してのクロスも両足で蹴る事が可能。カットインしてのシュートも、相手FWとの1対1での守備対応、CBのカヴァーリングも的確。
現在もプレーしていたら、間違いなく欧州クラブからオファーが殺到する選手でした。そして、鹿島が最も強い時代を象徴する選手とも言えます。
晩年はボランチも経験しましたし、ある意味ではドイツ代表とバイエルン・ミュンヘンにおけるフィリップ・ラーム選手に近いイメージがあります。

DF/MF石井正忠「縁の下の力持ち」(鹿島アントラーズ監督/J1)

06_石井正忠
by 鹿島アントラーズ原理主義

本職の右サイドバックがいない事、中盤より前がサイド色が薄い人選になるため、ここは常勝軍団の鹿島で選手・コーチとしても活躍されて来た石井監督をチョイス。
「サッカーの神様」ジーコ氏が欠場時に背番号10を付ける時もありましたが、基本的にはDFとMFの選手の誰かが欠場する際にどこでもプレーできるユーティリティー・プレーヤーでした。
その豊富な運動量と柔軟性で、運動量や守備力に欠ける「J監督イレブン」の右サイドを救っていただきたいです。

MF森保一「ザ・サンフレッチェ広島」(サンフレッチェ広島監督/J1)

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by Number Web

得点に直結はしないプレーでも正確に、相手に抜かれても最低限のコースは限定したり、身体の向きから意識して攻守をつなぐ。そんな地味なプレースタイルながらも、無名選手から日本代表で定位置を掴むまでに至った守備的MFでした。
Jリーグ創設2年目の第2ステージ優勝、J2降格、クラブの財政危機など、広島の明暗全てを経験して来た「生き字引」的存在です。
2012年に古巣の監督に就任し、以降4年間で3度のリーグ優勝。今では久しぶりとなる「日本人の日本代表監督」候補の筆頭と言える存在になりました。

MF風間八広「奇才の頭脳派MF」(川崎フロンターレ監督/J1)

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by Web Sportiva

日本サッカーのプロ化以前にドイツでプレーし、帰国後は広島で森保監督と中盤でコンビを組み、1994年の第2ステージ優勝に貢献。技巧派にして頭脳派の司令塔。
知性に溢れながら、技も魅せる。理想が高く、拘りも強い。そんなプレースタイルは川崎の監督になってからも変わっていません。
現役時代と監督転身後で、良い意味で”最も変化がない”「元Jリーガー監督」と言えるのではないでしょうか?

MF名波浩「夢の中まで左足」(ジュビロ磐田監督/J1)

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by FARO BLOG

日本代表「栄光の10番」を背負った名波監督は当然ながらの選出。そして、そのポジションは「俺でしかヒデ(中田英寿氏)を活かせない」と自ら名乗った”2.5列目”でお願いしたいです。当時の日本代表でもホットラインを構築していた左SB相馬監督との絡みは、今でも見応え十分です。
左足1本しか使わない偏ったプレースタイルを可能にするキックの種類の豊富さは、現在の選手でも真似できない芸術の域に達していました。
日本代表での中田氏との2段構成のゲームメイク、所属するジュビロ磐田での藤田俊哉選手との黄金コンビ。明らかに漫画「キャプテン翼」の岬くん役ですが、ジュビロのサポーター以外をも魅了した偉大なMFでした。
尚、日本代表経験とW杯出場、海外移籍を全て経験した唯一の日本人監督さんですので、今後はもっと増えるであろうモデルケースとしても注目すべき存在であり続けています。

MFラモス瑠偉「日本の大黒柱」(FC岐阜監督/J2)

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by サッカー選手の語り部屋

外せるわけがない大黒柱。選手としての実績が偉大すぎて、「監督としては・・・」はご法度です。
天才的な閃き溢れるスルーパスが最大の魅力ですが、実は守備力も凄まじかったです。自分でボールを奪いに行って、自分でアシストするような司令塔です。
ただ、”ボールを奪える時”に動いていた印象もあります。経験に裏打ちされた”勘”の鋭さや、自らがボールを奪われた時は、「俺のボールを返せ」とばかりに削りに行く魂溢れるプレーも魅力的でした。
それだけ知性と魂に溢れたラモス監督を中盤の3選手で支えましょう。

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