Jリーグのドリブラーは現在どこへ?
ドリブルとパスを織り交ぜた清武のプレースタイルは、「組織」も「個人」も重要であるサッカーの魅力に溢れている。by Twitter@weeklysd
サッカーは「組織」も「個人」も重要で、「個人」として仕掛けられるドリブラーには「組織」として彼等を活かす術も必要になります。
では最近のJリーグではドリブラーはどう活かされているのでしょうか?
Jリーグの特徴としては、昨季までの4年間で3度のJ1リーグを制覇したサンフレッチェ広島の<3-4-2-1>システムを発明したミハイロ・ペトロヴィッチ監督が浦和に”移籍”した事もありますが、世界的に4バック全盛の時代に珍しく3バックが流行しているリーグです。
3バックを採用すると、両サイドに配置されるウイングバックの選手はサイド限定の動きになるのですが、それが攻撃面ではよりドリブルでの局面打開を仕掛けやすい、あるいはそうせざるを得ない役割を担う事になります。
より自由なイメージが強いドリブラーですが、組織や規律に特徴がある日本サッカーの中ではやや堅苦しい仕事になる事もありますが、現在のJリーグのドリブラー達はこのウイングバックで活かし活かされています。
現在のJリーグのドリブラーを象徴する広島・ミキッチ
現在のJリーグで唯一無二の「サイド職人」ぶりを感じさせる広島・ミキッチ。Jリーグに置けるドリブラーの現在地を象徴する選手だ。by モアイ
そんな日本サッカーの戦術的な背景や特徴の中で活かし活かされるドリブラーを象徴するのは、広島のクロアチア人MFミハエル・ミキッチ選手。
2009年の加入以来、広島の<3-4-2-1>で右ウイングバックとして活躍し、タッチライン沿いでの独特なドリブル突破を披露し続けています。右サイドでボールを持った時の独特の間合いには、専門職としての『サイド職人』ぶりが窺える選手です。
そんな類まれな能力を持ったミキッチ選手でも、守備時には<5-4-1>へと変化するシステムの「5」の右サイドバックの位置まで戻り切り、攻撃時には<4-1-5>のような「5」の右ウイングの位置まで攻めあがるなど、ハードワークをこなし続けます。
浦和と今季の川崎も3バックをメインに採用しているため、この傾向が強いドリブラーが活躍しています。
後編では今季のCSに出場する浦和、川崎、鹿島のドリブラーについて個々とチームとしての活かし方を紹介して行きたいと思います。
1 2