代表でもクラブでも”飛び級昇格”のガンバ大阪MF堂安律がJ3で4得点と大暴れ!

プレイヤー

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by GAMBA OSAKA

4月のミッドウィークにU19日本代表の合宿兼練習試合が段階的に行われました。1度目は11日から13日までの3日間を大阪府内で行い、最終日にJ1リーグのガンバ大阪との練習試合。2度目は25日から27日までの3日間の予定で、こちらも最終日にJ1・ジュビロ磐田との練習試合が行われました。
独特のリズムを刻むドリブルとパスセンスを兼ね備えるガンバ大阪所属のMF堂安律選手。現在高校3年生の17歳ながらも、このU19日本代表で主力に定着しつつあります。
G大阪の下部組織出身の堂安選手は昨年、高校2年生にして明治安田生命J1リーグのみならず、AFCチャンピオンズリーグでも2種登録ながらもデビューしました。J1リーグのデビューとしてはクラブ史上最年少16歳11カ月18日で、先輩に当たる現トップチームの日本代表FW宇佐美貴史選手の記録を抜きました。今季からはその期待を受けて高校3年生ながらも正式にプロ契約を結んでいます。

セカンドチームの結成によりJ3で大活躍中~1試合平均3本のシュートを放つMF

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by ゲキサカ

所属クラブであるG大阪でだけではなく、下部年代の日本代表カテゴリーにおいても飛び級昇格している堂安選手は、来年のU20W杯を目指すU19日本代表での活躍も期待されています。
ただ、今季のG大阪にはJ1・横浜Fマリノスから下部年代のブラジル代表で10番を付けていたアデミウソン選手と元日本代表のMF藤本淳吾選手が加入し、堂安選手は全くトップチームでの出場機会がありません。
しかし、今季からG大阪は実質セカンドチームに当たるガンバ大阪U-23チームを立ち上げ、今季はそのチームがJ3に参戦しています。堂安選手はこちらで大きな存在感を放っています。
4月の2度目の代表合宿が行われる直前の4月23日の土曜日。明治安田生命J3リーグの第6節、ガンバ大阪U23がホーム万博記念競技場に今季からJ3へ降格した大分トリニータを迎えた一戦が行われました。
その試合で堂安選手は2得点。その時点ではJ3リーグでの得点ランキングのトップタイの大活躍です。(次節を堂安選手は欠場して、FC琉球のMF田中恵太選手が5得点で単独トップ。)
得点数もさることながら、堂安選手は、自ら「サイドMFは得点をとるポジション」というだけあって、ここまでのJ3リーグでの出場6試合で18本のシュートを放っています。1試合平均3本のシュートを放つという既存のサイドMF像にとらわれない部分が彼の魅力です。
なお、このG大阪U23チームで継続的にプレーできる環境を経た堂安選手以外でも、DF初瀬亮選手、野田裕喜選手、MF市丸瑞希選手、高木彰人選手の全5選手がU19日本代表に招集されています。

どんなポジションでも自分を出せる”超オールラウンダー”

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by SOCCER NOW

堂安選手はU17日本代表では主に左サイドバックを務めていました。また、U18日本代表ではボランチ、最近ではFWとしても起用されています。G大阪のジュニアユースやユースでもDFからFW、両サイドをこなして来た生粋のオールラウンダー。それでいて、U17代表では左サイドバックながらも多くの得点に直接絡む活躍を披露しました。
2得点した大分戦、右からのショートクロスをぺナルティアークでワントラップしてから左足をコンパクトに振りぬいて決めた弾道の速い強烈な1点目、左後方からのロングボールに対して抜け出して決めた2点目と、それぞれ全く異なるタイプの得点を決めました。それも超オールラウンダーである堂安選手らしさから来る2得点だったのかもしれません。
もちろん、多くのポジションでプレーできるユーティリティ(使い勝手が良い)な選手は多くいますが、どのポジションで起用されても”らしさ”を発揮できる堂安選手は貴重な逸材です。そういう意味では彼はユーティリティではなく、「オールラウンド」な選手と言えるでしょう。
2017年に行われるU20W杯を目指しているU19日本代表ですが、同代表は現在4大会連続でのアジア予選敗退を喫しています。下の世代ながらも期待を背負う堂安選手も2014年、U16日本代表として挑んだAFC U-16選手権でベスト8敗退を経験。同年代の5大会ぶりとなるアジア予選敗退となり、U17W杯へ出場できませんでした。

ただ、J3ながらも地道に結果を残している堂安選手にはG大阪でのトップチームでもチャンスが与えられるはずです。
堂安選手にとっては幸い、トップチームはAFCチャンピオンズリーグのグループステージで1試合を残して未勝利による敗退が決定。これにより、堂安選手はアウェイで行われる最終節のメルボルン・ビクトリー(豪州)戦の遠征メンバーに招集、出場しています。
J1リーグでも開幕から9試合で5敗を喫しているトップチームの起爆剤となるため、どんなポジションであっても猛アピールする堂安選手に期待です!

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