【浦和VS鹿島】永木投入で左サイドを固めた石井監督の采配と森脇の問題発言

レポート

by 鹿島アントラーズ

5月4日Jリーグ第10節、首位の浦和レッズはホームで3位の鹿島アントラーズと激突。

優勝候補の最有力である2強の直接対決は予想通り僅差のスコアとなりましたが、試合は意外な部分で注目を集めてしまう結果に終わりました。

鹿島が試合巧者ぶりを発揮

by 鹿島アントラーズ

浦和は主力の2人、柏木と遠藤が怪我で欠場。代わりに青木と那須をスタメン起用します。

対する鹿島は前回の鳥栖戦からボランチのコンビを小笠原とレオ・シルバのコンビに戻し、また負傷欠場の山本に変わり左SBのポジションに右サイドを主戦場とする西を配置。

試合は序盤から両チーム熾烈な主導権争いが繰り広げられますが、徐々にホームの浦和がボールをキープする時間が長くなる展開。

15分、浦和は攻撃参加した槙野が左サイドで遠藤をかわしグラウンダーのクロス、これはDFに跳ね返されるも得意の攻撃力でチャンスを演出します。

対する鹿島は18分、遠藤からのスルーパスにP・ジュニオールが抜け出し右足でクロスをあげますがこれは土居に合わず。

21分、今度は浦和にチャンス。横パスを興梠がダイレクトで前へ流すとスペースへ走り込んだR・シルバがエリア内でシュート。しかし左足で放ったシュートは枠に飛ばず。

すると24分、右サイドのパスワークから小笠原が前線の金崎へパス。これを胸トラップでキープした金崎は、マークした森脇を反転しかわすとカバーに入った関根もかわし、サイドに流れながら体をひねり左足シュート。森脇にあたりコースが変わったシュートはそのまま浦和のゴールネットに突き刺さり鹿島が先制します。

その後浦和は槙野の攻撃参加で左サイドからチャンスを作るものの、右サイドは関根が西に封じられ決定機を演出できず。

逆に鹿島はP・ジュニオールを起点にカウンターから浦和DFラインの背後を狙う展開に。

後半60分、浦和は青木に代えて駒井を投入、関根と駒井のコンビネーションにより右サイドを攻略し活路を見出すと、さらに武藤に代えて李を投入。

しかし再度決定機を迎えたのは鹿島。64分、P・ジュニオールがマーカーを抜き去りスルーパス。これに反応した金崎がGKとの1対1でシュートを放つもこれはポストに嫌われてしまいます。

69分、鹿島は遠藤を下げて永木を投入。土居を逆サイドにシフトさせ、右サイドでキレのある動きを見せる駒井に対し永木をぶつけ対策を講じます。

さらに73分、鹿島はこの日前線で精力的に動き守備でも貢献していたP・ジュニオールに代え鈴木を投入、浦和DFライン裏の広大なスペースを狙い追加点を狙う展開。

その直後、浦和に決定機が訪れます。左サイドのパスワークからまたも攻撃参加した槙野がエリア手前から右足で狙い澄ましたシュート。しかしボールは曲がりきらず惜しくもポストを直撃。

すると77分、コーナーフラッグ付近で土居がファールになった直後、興梠が土居を突き飛ばしてしまいます。これに抗議したレオ・シルバと小笠原に対し、浦和の森脇が参戦するとこれが激しい口論に発展、試合は3分近く中断されました。

その後小笠原を下げ三竿を投入、キャプテンマークを巻いた昌子を中心に集中を切らすことなく守りきり、試合は1−0で鹿島の勝利となりました。

キーマッチアップ:関根VS西、駒井VS永木

by Jleague

この試合、浦和の右サイドの対決は非常に面白いものでした。
浦和の右サイドは22歳の関根が目覚ましい活躍を見せていますが、この日対峙した西が冷静な対応で決定機を作らせず。

すると浦和サイドは駒井を投入、関根を中央寄りに移し駒井が右サイドでチャンスを作り始めました。これに対し鹿島の石井監督は永木を投入。マンツーマンのような形で駒井をケアし、守備の破綻を防ぐことに成功。

この両監督による選手交代の采配も見ものでした。

また前節同様、ハイレベルのプレーを見せた昌子も絶妙なカバーリングで関根や駒井の突破を許さなかったことも付け加えておきます。

口論の原因は差別的発言

by 鹿島アントラーズ

後半に起きた揉め事のシーン、鹿島のキャプテン小笠原は浦和の森脇に対し何かを主張し続けます。

試合後の小笠原の説明によると、森脇はレオ・シルバに対して「臭いんだ、お前」という発言を浴びせたと言う。

過去の対戦でも同じようなことがあったため、我慢ならなかったと言うのが小笠原選手の主張ですが、一方の森脇選手は「口が臭い」という発言を認めたものの、そこに差別的な要素はなかったと主張しています。

この件は鹿島が試合の運営責任者であるマッチコミッショナーに報告済み、今後状況の調査が行われ、場合によっては森脇選手に何かしらの処分が下される可能性もあります。

差別的な発言であったかどうかが今回のポイントとなりますが、少なくとも森脇選手はそれを臭わすような発言は控えるべきだったのではないでしょうか。

Jリーグを代表する2強のビッグマッチ、次回はプレーできちんと観客を沸かせて欲しいと願います。

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