先週末に行われたJリーグ第9節、鹿島はホームで鳥栖で対戦。
鹿島は前節磐田に0−3と完敗を喫しており、連敗回避は当然のこと、次節に控える首位浦和とのビッグマッチに向け勝利で弾みをつけたいところ。
一方の鳥栖はここまで3勝3負2分ながら、前節神戸相手に1−0と勝利した他、FC東京、そして川崎相手にもドロー。ここまでは開幕前の筆者の予想通り、戦力を揃える相手とも互角以上の結果を残しています。
鳥栖のカウンターを封じた鹿島
by Jleague
試合は戦前の予想通り、ポゼッションを高め攻める鹿島に対し鳥栖はカウンターで迎え撃つ形に。
前半19分、序盤から両チーム共になかなかシュートに持ち込めない状況が続く中、縦パスから中央を崩した鹿島、再度は金崎がゴールを決めるもこれはオフサイドの判定。
すると20分、今後は鳥栖のロングボールに対して昌子がハンドでPK。これをエース豊田がど真ん中に蹴りこみ鳥栖が先制します。
反撃する鹿島は25分、MF土居が個人技で左サイドを突破、グラウンダーのクロスを送りますがP・ジュニオールのシュートは浮いてしまいゴールならず。
それでもその1分後、今度は鳥栖の右SB藤田が土居をエリア内で倒してしまいPK。これを金崎が決めて鹿島が同点に追いつきます。
続く40分、CKを得た鹿島は遠藤からのクロスに昌子が飛び込みヘディングシュート。これが決まり昌子の汚名返上ゴールで鹿島が前半のうちに逆転に成功。
後半、同点ゴールを目指す鳥栖ですが、この日2トップを組んだ豊田と小野がそれぞれ鹿島のCB植田と昌子に抑え込まれ反撃の糸口がつかめず。
51分に小川に変えて高橋、59分には鎌田に変えてFWチョ・ドンゴンを投入、小野をトップ下へシフト。対する鹿島はレアンドロを左サイドに投入、遠藤を下げて土居を右サイドへ。
両チーム攻撃の形を作れないまま時間が過ぎますが、77分鳥栖のこの日最大の決定機。チョ・ドンゴンがサイドへ流れ空いたスペースへ猛然とCBキム・ミンヒョクがオーバーラップ。エリア内でフリーでボールを受け直後にGKと交錯し倒れるも、この日3度目のPKとはならず。
79分にはFWイバルボを右サイドへ投入。フィジカルを活かしたロングスローで2度ゴール前に放り込むもシュートは打てず。
84分、鹿島は金崎を下げて三竿を投入、システムを4−2−3−1に変更し守備を強化。
試合はそのまま終了し、鹿島が2−1で勝利しました。
キーマッチアップ:昌子VS小野
by J’s GOAL
この日鹿島のCBコンビは素晴らしいプレーで勝利に貢献しました。
植田が空中戦で豊田を制圧していた一方、昌子は対峙した小野を地上戦で完封、そのプレーには余裕と風格すら感じました。
ハンドによるPKはマイナス点ですが、その後きっちり穴埋めのゴールを決めるあたりも実に頼もしい。
日本代表のCB吉田のパートナー、森重がこのところパフォーマンスが安定していない状況もあり、いよいよこの男がサムライブルーのCBとしてポジションをつかむ日は遠くない気がします。
また次点として、対峙したSB藤田やCBキム・ミンヒョク相手に常に仕掛け左サイドでチャンスを作っていた土居の名前も挙げておきたい。
鳥栖の大型補強の行方は
鳥栖は昨年の王者相手に善戦、守備では流れの中からのゴールは許さず一定の成果はあったものの、攻撃面ではやや迫力に欠けました。
また、活躍が期待されているFWイバルボは、監督もまだ50%くらいの状態と語るなど未だコンディションが上がらず。
そんな中、ACミラン退団がほぼ確実とされている本田圭佑選手に関してクラブの関係者がJリーグ復帰の可能性を示唆。
そしてその候補としてヴィッセル神戸、そしてサガン鳥栖の名前が。
by The National
神戸は楽天という強力な資金力により、ドイツから大物FWポドルスキを獲得するなどJ1制覇に向け着々と戦力を上積みしています。
一方の鳥栖もソーシャルゲームの大手、Cygamesとのスポンサー契約により資金力のアップに成功。
鳥栖の中盤はダイヤモンド型、トップ下には若手ゲームメーカー鎌田がいますが、ここに本田が加入すれば選手層も上積みはもちろん、念願のトップ下というポジションでの出場が実現します。
筆者の予想としては日本復帰ではなくMLS(アメリカ)への移籍の方が可能性が高いのではと思いますが、今後の鳥栖の戦力補強も目が離せません。