SAMURAI BLUE、4‐0でタイに勝利! ~アジア最終予選(Road to Russia)~ https://t.co/vmEve4K2ao #jfa #daihyo pic.twitter.com/fdLjzfxEFl
— サッカー日本代表 (@jfa_samuraiblue) 2017年3月28日
ホームにタイを向けた日本代表は見事4−0と快勝、日本代表はまた一歩来年のロシアワールドカップへ近づきました。早速この試合を振り返ります。
今野の代役は酒井高徳
日本代表対タイ戦スターティングメンバー
前回UAE戦で大車輪の活躍をした今野が負傷、その代わりを誰が務めるかに注目が集まりましたが、ハリルホジッチ監督は酒井高徳を起用。
今シーズン、所属するハンブルガーでサイドバックだけでなくボランチでも新境地を切り開き、またキャプテンとしてチームを牽引する男にWボランチの一角を託します。
また同じく負傷離脱となった大迫の代わりは岡崎が出場。
パスがつながらない中盤をよそに久保がゴールを生む
試合は前半早々に動きます。7分、最終ラインの森重が右サイドのスペースへロングフィード。このボールをキープした久保が対峙する選手を縦にかわしグラウンダーのクロスを入れると、エリア内でトラップした香川は、シュートフェイントを入れボールを後方に置き直しながらDFの間を射抜く技ありシュート。これが見事に決まり日本が幸先良く先制します。
先制後やや攻めあぐねる日本ですが、前半20分には右サイドの久保からニアサイドへ鋭いクロス。これを岡崎がヘディングで見事に合わせリードを2点としました。
その後も右サイドの久保を起点にチャンスを作る日本ですが、徐々にタイに押し込まれる時間帯に。前半45分、CKからピンチを招くと後半開始早々にも同じくCKから至近距離のシュートを浴びピンチの連続。
しかしそれでも後半11分、スローインをペナルティエリア手前で受けた久保が中央へ切り込み自らシュートコースを作るとそのまま左足を一閃。豪快なミドルシュートを突き刺し3点差に。
チームは後半20分に原口に代え本田、さらに28分には香川に代え清武を投入。戦意喪失し自陣に引いた状態のタイに対して攻勢を強めた日本は、37分に清武のCKにDF吉田が打点の高いヘディングシュート。これが決まりスコアは4−0。
しかし終盤、今度は日本にピンチが訪れます。39分、クロスボールの処理にもたついた日本は、スリップした長友が相手を倒し痛恨のPKを献上。しかしこのPKは、シュートコースを読んだ川島が見事に止めるファインプレーで失点を阻止しました。
試合はそのまま終了、タイ相手に4点差を付ける結果となりました。
個人採点&寸評
川島永嗣 7
想定外のピンチの連続も冷静に対処、PKストップを含め試合勘不足を払拭する内容で完全に守護神の座を取り戻す。
長友佑都 5
運動量が落ちることはなかったが、守備の寄せの甘さや攻撃参加に課題あり。PK献上のシーンは不運もあったが冷静さを欠いた。
森重真人 5.5
先制点の起点となったが、その後パスミスでピンチを招く場面も見られやや不安を残す内容。
吉田麻也 6.5
最終ラインでシュートやクロスを再三跳ね返し続けた。攻撃でも貴重な4点目を決めチームに貢献。
酒井宏樹 6
主に守備面でチームに貢献。右サイドの久保が単独で好機を演出し続けたことにより、攻撃参加は最小限に留まる。
酒井高徳 5.5
守備面ではいつも通りファイト溢れるプレーも攻撃面ではミスが多かった。後半20分過ぎからようやく落ち着いたプレー。
山口螢 5.5
攻守共にやや中途半端なプレー。セカンドボールもうまく拾えず押し込まれる一因に。
香川真司 6
鮮やかな先制点を決めた後は守備面での貢献が光る。それでも本来の持ち味が発揮されたとは言い難い印象。
原口元気 5.5
ヘルタでの直近の試合同様、空回りが目につく。献身的な守備を披露する一方攻撃では輝けず。
岡崎慎司 6
得意の形から2点目を決めチームに貢献。ボールキープでもチームを助けたが起点としては今ひとつ機能せず。
久保裕也 7.5
攻めあぐねるチームをよそにゴールを右サイドから演出し続けた。アタッキングサードでは常にゴールに直結するプレーを選択。1ゴール2アシストという結果以外にも素晴らしい出来。
本田圭佑 5.5
十分なスペースを与えられた時間帯からの出場、ゴールを狙うなど積極的に仕掛けたが違いは見せられず。
清武弘嗣 6
CKからのアシスト以外にも中盤で起点となり攻撃のリズムを生み出した。
宇佐美貴史 –
試合終盤に出場、ジョーカーになれず。
総評:
結果的に4−0だったものの、シュート数ではタイを下回るなど前回のUAE戦に比べるとチーム全体のクオリティは低めでした。
久保という存在に助けられた内容で、彼がいなければ試合はもっと苦しい展開になっていた気がします。
特に攻撃面は思うように機能せず、前回攻撃の起点となった大迫が不在、かつ有効なパサーが中盤にいなかったことも響いたのではないでしょうか。
本田、宇佐美の途中投入に関しては、追加点を奪うというよりも彼らのコンディションを上げるがために出場させたような印象を受けました。
次は6月のイラク戦ですが、この試合長谷部はおろか今野も間に合わないのではと言われています。今回浮き彫りになった課題をどう解消していくのか、今後も監督の采配に注目です。