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現役代表、未来のなでしこ、テベスの親友まで?今季のなでしこリーグは2部が熱い!

hirobrown

2017/02/11 09:00

2017/02/10 23:42

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NEWS


2部のASハリマ所属ながら、新生なでしこの主力になりつつあるFW千葉園子。
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 2月3日に今季の日程が発表されたプレナスなでしこリーグ2017。日本国内の女子サッカーのトップリーグである1部に注目が集まるのは当然ですが、今季に限っては2部リーグにも注目が集まります。

 特に昨季1部に昇格したばかりだったAS長野パルセイロ・レディースが1部の舞台でいきなり2位に入った女子サッカー界のタレント軍団=INAC神戸レオネッサと同勝点の3位へと大躍進。それもエースの日本代表FW横山久美選手を軸とした超攻撃的なサッカーで38得点(リーグ3位)34失点(ワースト3位)という撃ち合いを演じ続けた末の結果であったため、大きなインパクトをもたらしました。

 長野はその娯楽性にも満ちた攻撃的なサッカーと、男子のトップチームのJリーグ参入によりサッカー専用スタジアムでホーム試合を行えるようになった事も相まって、観客動員を大きく伸ばす事に成功。ホームの平均観客動員が約3647人であるのに対して、アウェイでは同1171人に止まっているのを見ても、その地域密着度が窺えます。

 また、昨年4月に就任した高倉麻子女子日本代表監督が2部所属の選手も招集の対象としており、実際に無名だった2部の選手も複数名なでしこジャパンに招集され、代表デビューも果たしました。

 それらは2部のサッカーは1部でも通用し、選手個人も代表入りが可能なレベルにある事を証明し、女子サッカーの底上げを感じさせる要素となっています。

【関連記事】『新生なでしこジャパンFW横山久美~11戦13得点で得点ランク独走の22歳新鋭FWの成長を促す「自由」と「責任」』 

今季のなでしこリーグ2部は一極集中

 そんな今季のなでしこリーグ2部に参戦するのは下記の10チーム。

<プレナスなでしこリーグ2部参加10チーム>
・オルカ鴨川FC ※昇格
・スフィーダ世田谷FC
・日体大 FIELDS 横浜
・ニッパツ横浜FCシーガルズ
・コノミヤスペランツァ大阪高槻 ※降格
・セレッソ大阪堺レディース
・ASハリマアルビオン
・岡山湯郷Belle ※降格
・FC吉備国際大学Charme
・愛媛FCレディース

【1部昇格条件】優勝・・・自動昇格、2位・・・1部9位とホーム&アウェイの入替戦での勝利
【チャレンジリーグとの入替】10位・・・自動降格 9位・・・CL2位とホーム&アウェイの入替戦

 昨季1部9位となり、2部2位のちふれASエルフェン埼玉との入替戦に敗れて2部降格となったコノミヤ・スペランツァ大阪高槻、1部最下位となって自動降格となった岡山湯郷Belleが参戦するため、今季のなでしこ2部はチームの本拠地となる地域が一極集中しています。

 日本列島の最北端となるチームがチャレンジリーグ(実質3部)から昇格してきたオルカ鴨川FCで、その所在地は千葉県。しかも、千葉県から神奈川県横浜市までの首都圏で4チームが密集。さらに、その他の6チームは大阪府に2チーム、兵庫県に1チーム、岡山県に2チーム、愛媛県に1チーム。男子サッカーも含めて首都圏のチームが多くなる事は多々ありますが、近畿・中国・四国圏内に過半数越えの6チームが一極集中するのは稀な事です。

 各チームの遠征費がかなり抑えられるのは好都合で、サポーターの皆様もアウェイ遠征が近場になってホーム試合が1.5倍になるような感覚ですから、『お得感』を味うのかもしれません。

現役なでしこジャパン=ハリマFW千葉園子


今季のなでしこリーグの顔となりそうな千葉(右)。(写真はなでしこジャパン初選出された昨年5月、地元・姫路市庁舎を表敬訪問して)
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 そんな今季のなでしこリーグ2部で大きな注目を浴びる選手がいます。高倉監督就任以降のなでしこジャパンに定着し、そればかりか主力になりつつあるFW千葉園子選手。

 兵庫県姫路市を本拠地に置く、ASハリマ・アルビオンに所属する彼女は現在23歳。ユース年代の代表にも呼ばれる事がなかった無名の選手でしたが、2012年に創設されたASハリマに翌年加入し、2015年には2部で27試合13得点を挙げるなど、2部で着実に結果を残して来ました。その結果、昨年3月のラ・マンガ国際大会に参加したU23日本代表に選出。当時のU23チームを率いていた高倉監督に見出された選手です。

 大きなお団子頭が印象的な彼女は体幹や身体能力が高く、代表デビュー戦から外国人選手相手にも全く当たり負けせず。トップ下の位置でボールを収めて攻撃の起点になり続け、高倉監督の大抜擢に応えました。

 2部でやってきたからか?運動量も多く、競り合いやヘディングも強い。これまでのなでしこジャパンは紆余曲折ありながらも最終的には<4-4-2>のシステムで固まって来ましたが、彼女のようなハードワークできる泥臭いアタッカーの存在が、システムや戦略を練る上での柔軟性ももたらしています。

 そんな千葉選手は今季も2部でプレーしています。その『ポストプレーヤー』兼『点取り屋』兼『攻守のスイッチ役』となる彼女を間近で観れるチャンスです。近畿・関西圏のサッカーファンの皆様には1度は現地で観てもらたい選手です。いかにも大阪出身のノリの彼女ですが、実は緊張しいなので、試合前は絡まないで試合後に話かけてあげて下さい。

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