工藤壮人選手が移籍するバンクーバー・ホワイトキャップスってどんなクラブ?

クラブ

日本人サッカー選手の海外移籍は珍しいことではなくなりましたが、アメリカ大陸のチームへ移籍する選手となるとあまり多くはありません。
今期から、柏レイソルの工藤壮人選手(以降 工藤選手と記載)がバンクーバー・ホワイトキャップスというチームに移籍する事が発表されました。さて、このチームはどんなチームなのかご紹介しましょう。

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カナダに所在するサッカーチーム

Jリーグから海外移籍する選手の多くはヨーロッパ各国のリーグに行くケースがほとんどです。最近では特にドイツのブンデス・リーガのチームに数多くの選手が移籍しています。
その他でも、本田圭祐選手のセリエA、岡崎慎司選手のプレミア・リーグ、乾貴士選手のリーガ・エスパニョーラなど、世界トップ・クラスのリーグと言われているヨーロッパ・リーグに数多く移籍しています。

今期から、柏レイソルの工藤壮人選手が耳慣れない海外チームに移籍することになりました。それがバンクーバー・ホワイトキャップス(以降 ホワイトキャップスと記載)です。
バンクーバーというのは都市名で、カナダ西南部の都市です。市の南部はアメリカとの国境線で、アメリカのシアトルに近接しています。人口210万人でカナダ第三位の大都市です。
ホワイトキャップスというのはこのバンクーバーに所在するプロサッカーチームで、2009年に創設された歴史の浅いサッカーチームです。

本拠地はBCプレイススタジアム。このスタジアムはカナディアン・フットボールのBCライオンズのホーム・スタジアムも兼ねて来ましたが、2016年にはホワイトキャップスの専用スタジアムとしてウォーターフロント・スタジアムが開場予定になっています。

元々アメリカのサッカーリーグであるメジャーリーグサッカー(以降、MLSと記載)の下部リーグであるUSLに参加していたのですが、2011年からMLSに参加することになりました。
2015年シーズンの成績は、東西に分かれている地区で西地区に属して2位、全体で3位という成績を残しており、合計20チームが所属しているリーグの中では強豪チームと言えます。

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メジャー・リーグ・サッカー

それではホワイトキャップスの所属するMLSとはどんなサッカーリーグなのでしょうか?
そもそもアメリカのプロスポーツは、なんと言っても野球のMLB、バスケットのNBA、アメリカンフットボールのNFLがメインで、MLSは名称はメジャーとなってはいるものの、国全体としてみるとサッカーはマイナーなスポーツと言えます。

古くはペレやベッケンバウアーを招いて北米サッカーリーグが設立されたものの1984年に消滅。1994年にサッカーのワールドカップがアメリカで開催されたのが契機となり、1996年にMLSが発足して現在に至っています。

現在は、アメリカから17チーム、カナダからホワイトキャップスを含めて3チームが参加して、合計20チームがイースタン・カンファレンスと、ウェスタン・カンファレンスに分かれて年間シーズンを戦っています。

2つのカンファレンスだけで戦うという単純なリーグ戦ではなく、少し複雑な仕組みになっています。同じカンファレンスでホーム&ウェイそれぞれ18ゲーム対戦し、別カンファレンスとは1回総当りの10ゲーム、更に距離的に近い6チームともう一度総当りして、年間合計34ゲームで勝敗を競います。
ここで終了ではなく、34ゲームの結果で各カンファレンスの上位6チームで決勝トーナメントを行い優勝が決まるという仕組みなんです。複雑ですけど、何だか楽しそうじゃないですか。
ちなみに2015年シーズンの優勝チームは、ロサンゼルス・ギャラクシーで、ホワイトキャップスはまだ優勝経験がありません。

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ホワイトキャップスに所属していた日本人選手

MLSのチームに移籍する日本人選手が少ない中にあって、今回移籍する工藤選手以外にもホワイトキャップスに所属していた日本人選手がいるのです。これまでに3人の選手が所属していました。移籍した順番にご紹介しましょう。

先ずは元日本代表MFでワールドカップ・フランス大会にも出場し、2008年に移籍した平野孝選手です。チームは当時まだUSLというリーグに所属しており、MLSに昇格するのに大きく貢献しましたが、2010年シーズンを持って惜しまれて退団したので、MLSではプレイしませんでした。現在はスカパーのサッカー番組のMCとして活躍されています。

次に、ディヴィットソン・純マーカス選手。お父さんがアメリカ人、お母さんが日本人というハーフの選手です。ご存知無い方が殆どだと思いますが、大宮アルディージャを皮切りに多くのチームを渡り歩いて2012年シーズンにホワイトキャップスに所属していました。現在はタイのサイアムFCに所属しています。

最後にご紹介するのは小林大吾選手です。彼も元日本代表選手。東京ヴェルディ、大宮アルディージャからノルウェーのスターベクにレンタル移籍。その後ギリシャのチーム、清水エスパルスを経て2013年シーズンにホワイトキャップスに在籍しました。現在は同じMLSのニューイングランド・レボリューションに所属しています。

この3人に図らずも共通するのは、3人ともに大宮アルディージャに在籍していたことがあるということと、かなり頻繁にチームを渡り歩いて定住地を求めている感じがすることです。
そして、柏レイソルから工藤選手が移籍して、ホワイトキャップス4人目の日本人選手ということになります。

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by スポーツナビ

ヨーロッパ・リーグと違って、日本でMLSのゲームを観戦するのはとても難しいですが、元日本代表選手として今期からホワイトキャップスに移籍する工藤選手には、大きく活躍して欲しいですね。

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