大型補強を敢行しているチェルシーは今夏、パリ・サンジェルマン(PSG)からブラジル代表DFチアゴ・シウヴァを獲得した。
今月36歳になるベテランは、フランク・ランパード率いる若いチームに貴重な経験値をもたらすはずだが、彼を獲得した理由はそれだけではないようだ。元アーセナルのMFにして、現在は戦術分析ジャーナリストとして活躍するエイドリアン・クラークが、プレミアリーグ公式HPで同選手を徹底分析している。
まずはプレースタイルがチームに適しているという。チアゴ・シウヴァは、DFラインからのビルドアップを大事にするランパード監督にとって、うってつけの選手だというのだ。というのもチアゴ・シウヴァはボールロストが極めて少ない。実は、昨季の欧州5大リーグでパス精度が一番高かったのだ!
昨季リーグ・アンでのパス精度は95.5%。これはイタリアのサッスオーロに所属するマルロン・サントス(94.3%)やドルトムントのアクセル・ヴィツェル(94.1%)を抑えて欧州5大リーグ(20試合以上に出場)で堂々の1位だったという。さらにロングパスの精度も76.4%と極めて高い数値を残しており、最終ラインの“プレーメーカー”を任せられる頼もしい選手なのだ。
それから空中戦も期待できるという。チェルシーはヘディングでの失点数が昨季プレミアリーグで3番目に多い「11点」だった。これはチーム総失点の20.8%にも及び、その割合はウルヴズ(25%)に次いで2番目に高かったという。
183㎝のチアゴ・シウヴァは飛びぬけて背が高いわけではないが、それでも空中戦を得意としており、昨季のチャンピオンズリーグ(CL)では空中戦で76.9%の勝率を誇ったという。チェルシーでも放り込まれたクロスを跳ね返してくれそうだ。
さらに同選手は読みも鋭く、DFラインの同僚を上手くサポートできる。昨季はPSGを史上初のCL決勝進出に導いており、言わずと知れた世界的センターバックなのだ。
そのためクラーク氏も「1、2シーズンならチェルシーで大きな成功を収めるかもしれない」と結論付けている。果たして、チアゴ・シウヴァはプレミアリーグでも活躍できるのだろうか。新シーズンはチェルシーのDFラインに注目だ。
'The Brazilian should take the #PL by storm' 🇧🇷🌪️
Thiago Silva turns 36 next month, but @adrianjclarke believes there's a lot left in the tank ⛽
👉 https://t.co/ed8dRqx8kS pic.twitter.com/h9pQVHbk3a
— Premier League (@premierleague) August 30, 2020