日本代表DF冨安健洋のボローニャ加入が発表されたのは2019年7月9日のことである。
その4日後、ボローニャのシニシャ ミハイロヴィッチ監督は白血病を公表した。
『ガゼッタデッロスポルト』のインタビューに応じた冨安はかつての心境をこう語っている。
「私がボローニャに加入してからすぐのことだった。監督は私たちに衝撃的な発表をしたんだ。とてもショックだったけど感動的でもあった。不思議な感覚だったよ」
ミハイロヴィッチ監督はヴェローナとの開幕戦でサプライズを起こした。
なんとベンチ入りを果たしたのである。
「ヴェローナ戦で監督はサプライズを起こした。私たちは監督の努力に応えるためにプレーしたが、残念ながら勝てなかったんだ」
#Tomiyasu: " #Nagatomo il mio idolo. Sogno il Bologna in Europa e una medaglia a Tokyo" https://t.co/Vm9gbZGTmW #serieA #premium
— LaGazzettadelloSport (@Gazzetta_it) June 19, 2020
しかしその後、ボローニャは一つのチームになる。
冨安はあるエピソードを明かしてくれた。第3節ブレシア3-4ボローニャ戦のことである。
指揮官不在の中で2点のビハインドを背負ったボローニャだったがアウェイの地で4-3の逆転勝利を手にした。
試合後、ボローニャの選手たちはミハイロヴィッチ監督が入院している病院を訪れ、病室の外からエールを送った。
入院中の指揮官も病室の窓越しから顔を出し選手たちに応えている。
👋 | SORPRESA!
Ieri sera dopo la vittoria di Brescia siamo andati a fare un saluto al Mister ❤️💙#WeAreOne pic.twitter.com/nyHEsDh9X1
— Bologna Fc 1909 (@BfcOfficialPage) September 16, 2019
「ブレシア戦の帰り道に監督が入院している病院を訪問し、外から監督にメッセージを送ったんだ。監督は窓越しまで来てくれた。あの時、私たちは一つになった。本当に家族のように感じたよ。とても素晴らしい光景だった」
最後に冨安は、東京オリンピックでのメダルとボローニャのヨーロッパカップ戦のどちらが大事かを問われ、「選ばせないでほしい。両方とも私にとって非常に大事な目標なんだ。私の夢はボローニャでヨーロッパカップ戦を戦うことと、東京オリンピックでメダルを取ることだ」と話している。