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Jリーガー・小島亨介 輝かしい未来へ

佐藤文孝

2019/01/24 07:45

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2019年、Jリーグに大いなる期待とともに過酷なレギュラー争いに挑むルーキーがいる。
6年振りのJ1復帰を果たした大分トリニータに早稲田大学から加入のゴールキーパー・小島亨介だ。

大学生ながらも積み上げた国際経験

そのキャリアは華々しいものがある。
10代より名古屋グランパスの下部組織に所属し、年代別代表にも選出されてきた。

昨年のジャカルタアジア大会、森保監督が率いる21歳以下日本代表として戦っている。
グループリーグからゴールマウスに立ち、銀メダル獲得に貢献する。敗れはしたものの決勝の韓国戦でも
ソン・フンミン、イ・ウンスを擁する韓国の屈強なアタッカーの攻撃に耐え続け、90分間ゴールを許さなかった。

また一昨年、韓国・仁川でのU-20ワールドカップでも堂安律、冨安健洋らとともに全試合に出場した。
U-23アジア選手権やユニバーシアード代表としても活躍するなど国際経験も豊富であり、大学4年次にはリーグMVPにも選ばれている。キャリアを振り返ると「ゴールデンルーキー」と呼んでも間違いではないだろう。
ただし小島が挑むのはJ1というトップカテゴリー、そしてチームにたった一つしかない正ゴールキーパーのポジションだ。

簡単には届かない正GKの座

近年、Jリーグにも外国人ゴールキーパーの存在が目立つ。

昨年のJ1において6チームが正GKとして外国人が起用されている。
J3まで見渡してみても外国籍選手のGKを求めるチームも少なくない。

また今季、J1ではGKのルーキープレイヤーはユースからの昇格を含めても4人しかいない(1月23日現在)。
身体的なスキルも去ることながら経験が重要視されるポジションだけに、初めてプロのピッチに立つ新人にとってレギュラー争いは
過酷さを極めるはずだ。

チーム内でのライバルも高い壁が聳え立つ。
大分のゴールマウスには昨シーズン、J2リーグで全試合フルタイム出場し昇格に貢献した高木駿が君臨する。
さらに今季、川崎からの期限付き移籍で長身を誇るポープ・ウイリアムも加わった。共にプロでのキャリアは豊富であり、ルーキーである小島がレギュラーに登り詰めるまでの道のりはこの上なく困難を極めるものになるだろう。

それでも「ここで練習すれば成長できる」との思いで大分加入を決めたという小島はプロのポジション争いにもひるむことは無い。
共に世界の舞台で戦った堂安や冨安は海外に渡りすでにフル代表としても活躍、また他の同世代も各クラブで主力として鎬を削っている。
そしてそれぞれの視界には来年の東京五輪も見据えている。当然、小島もその一人だ。

憧れを抱いていた元日本代表・楢崎正剛が現役を退き、新たに小島がプロとしての道を歩み始める。
厳しい戦いが待ち受ける中にも、常に前を向く姿勢を崩さない小島亨介が大分トリニータの、さらには新しい日本代表の守護神として呼ばれる日もそう遠くは無いかもしれない。

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