Shooty

ベガルタ仙台 若き力を擁し初タイトルへ

佐藤文孝

2018/12/07 12:00

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

NEWS

ベガルタ仙台が初のタイトルまであと一歩に迫っている。
12月5日に行われた天皇杯準決勝、モンテディオ山形戦を3対2で勝利し9日の決勝に駒を進めた。

同じ東北の雄、山形との一戦、前半終了までに両チームともこの試合の全ゴールを挙げるという乱打戦を制した仙台の原動力となったのは若きストライカー、ジャーメイン良だ。

先制点はそのジャーメインの左足から生まれる。前半14分、左サイドからのセンタリングをペナルティエリア内で待ち構え、後ろに倒れこみながらダイレクトで合わせる鮮やかなボレーシュートがゴール右隅に決まった。シュートのテクニックも去ることながら、ボールを受けるまでのマークから逃げる動きもピテンシャルの高さを感じさせるものだった。

そして3分後にはジャーメインの巧さが仙台の追加点につながる。
中盤からの前線に送られたボールをジャーメインが左足のかかとで落としたところを矢島がシュート、これがディフェンスに当たってコースが変わりゴールへ。

さらにこの日の3点目もお膳立てはジャーメイン。
一点差に迫られた中で迎えた前半35分のコーナーキック、矢島が蹴ったボールをファーで待ち構えたジャーメインが頭で落とし、これを平岡が蹴り込んだ。ここでも完全にフリーとなってボールを折り返したジャーメインの抜群のポジショニングの良さが際立っていた。

この準決勝の4日前に行われたJ1リーグ最終節ヴィッセル神戸戦、今季初となるフルタイム出場を果たし、この試合でも力強いゴールを終了間際に叩き込んでおり、ここまで好調を維持してをきたジャーメイン。天皇杯決勝の大舞台においてさらに勢いを増し、その能力が発揮されるとしたら「一発勝負」では勝利を呼び込むことも十分あり得るだろう。
また、この日2点目を挙げた矢島、そして日本代表にも選出され続けているGKシュミットダニエル等、若き力は仙台を初タイトルに届くまでに押し上げるには十分すぎる程、躍動感に溢れている。

決勝の相手となるのはアジアチャンピオンである鹿島アントラーズを1対0で降した浦和レッズ。
もはやタイトルの常連といっても間違いではないレッズに対し、勢いに乗ったまま真っ向からぶつかるベガルタ仙台。

いつもより少しだけ早く行われる天皇杯決勝戦。その結末は順当か、それとも波乱に包まれるのか、果たして。

この記事が気に入ったら
「いいね!」しよう