8月18日より、インドネシアのジャカルタで開催されている第18回アジア競技大会は、26日より公開競技としてeスポーツ種目が開始。競技開始3日目の28日は、米国のゲーム会社Riot Games社が運営する「League of Legends(以下、LoL)」種目が行われた。同ゲームは世界の競技人口が1億人を超えると言われる人気ゲームであり、高額賞金の懸かる大会が多数開催されていることで有名である。
同ゲームは、5対5のチームバトルで行い、各プレイヤーは「チャンピオン(Champion)」と呼ばれるキャラクターたちを操作し、仲間と協力して相手陣地にある「ターゲット(拠点)」を破壊することが目的である。今大会の優勝候補同士の韓国と中国は、予選一次リーグで同じグループになり、直接対決では韓国に軍配が上がるも、その後両国とも決勝まで駒を進めた。決勝戦は、29日の日本時間13時からジャカルタのMahaka Squareで行われる。
韓国と中国は実質の世界トップ2であり、韓国のFaker選手の生涯獲得賞金は1億3千万に上る。予選グループで対戦時の両国のスターティングメンバー5人の獲得賞金総額は韓国チームが2億5千万円、中国チームが1億8千万円にもなる。eスポーツの中のサッカー種目である、FIFAシリーズやウイニングイレブンシリーズの大会賞金額と比較すると、桁が2つ異なるほど非常に高額である。並びに日本のeスポーツ大会の状況と比較すると、認識を超える金額と言えるだろう。なお、今大会には日本は出場していないが、日本人ではYutoriMoyasi選手が約140万円を獲得しているのが最高額だ。
スターティングメンバー5人の両国選手の獲得賞金額は、以下の通りである。
韓国ナショナルチーム
Kiin選手(1,316,840円)
Score選手(12,838,287円)
Faker選手(130,319,367円)
Ruler選手(51,185,201円)
CoreJJ選手(51,466,991円)
合計獲得賞金額:約2億5千万円
中国ナショナルチーム
Letme選手(32,000,678円)
Mixg選手(44,434,313円)
Xiye選手(20,992,296円)
Uzi選手(48,931,743円)
Ming選手(27,145,655円)
合計獲得賞金額:約1億8千万円
※当編集部調べ
LoLにおいては、2014年に初めて韓国人選手が中国チームに移籍して以来、中国の公認トップリーグである「LPL」、二部リーグである「LSPL」に、60人を超える韓国人選手が所属している。市場の急速な成長による両国のeスポーツ選手の移籍に対して、両国ともに法整備が遅れている課題がある。特にeスポーツ選手へのビザの発行と種類に問題が存在する。今後、日本においても海外のeスポーツ選手が日本のチームに所属する場合、同様の課題が訪れるのは明白であり、Jリーグに来る外国人サッカー選手と同様に、eスポーツ選手に対して「アスリートビザ」(※)を発行することを認めていく必要性が議論されている。
※メジャー競技のプロスポーツ選手に与えられる「興行ビザ・基準三号」のことを指す。
VAMOLA eFootball Newsでは、編集部がジャカルタに現地入りをしており、9月2日のアジア大会閉幕まで連日の更新予定だ。