狙い通りの試合、”らしさ”出せた。松田天馬プロ初ゴールで昨季王者相手に貴重なドロー
川崎フロンターレ1-1湘南ベルマーレ(等々力/22.475人)
56分 小林 悠
66分 松田 天馬
相手への脅威を感じつつも「90分通して”らしさ”を貫けた、良いゲームだったと思う。」と満足気の湘南チョウ・キジェ監督。開幕戦勝利の勢いそのままに、昨年王者を相手にプラン通りの勝点1を獲得。前節同様、チョウ監督は今シーズンのスローガンでもある『alive』という表現を用いて選手たちを称えた。
スタメンに送り出したメンバーは前節(長崎戦)とほぼ変わらず。アレン(ステファノビッチ)に代わり前節に決勝ゴールを挙げた石川 俊輝を起用、菊地 俊介を一つ前に上げ、松田 天馬らとともに前線から積極的にプレスに奔走する。
持ち前のパスワークでディフェンスラインの裏を突かれサイドを剥がされる場面も多く見られたが、中央で待ち構えるディフェンス陣が難なく対応。32分、知念 慶が放った強烈なパワーショットもGK秋元 陽太がファインセーブで凌ぎ前半戦をスコアレスで折り返す。
(チョウ監督)「奪ったあとのボールの動かし方、角度の作り方、パス&ゴーも洗練されていて、さすが去年のチャンピオンだなと思いました。」後半を迎えてから川崎は、中村 憲剛、家長 昭博、小林 悠ら攻撃陣が躍動。さらに攻勢を強める。
56分、トップスピードでゴール前に飛び込む小林 悠に対し、家長がピンポイントにクロス放り込む。一瞬の隙を突いた川崎が先制ゴールを挙げる。
「ボールを奪ったあとにロスする場面が多かったのが課題」チョウ監督の言葉どおり、守備を強いられつつも、左サイドの杉岡 大暉が効果的に前線に駆け上がりチェンスメイクすれば、ディフェンスの山根 視来が豪快ミドルを放つなど、積極的に同点ゴールを奪いにいく。
同点ゴールが生まれたのは66分、秋野 央樹が放った左からのCKを中央で競り勝ったアンドレ・バイアがヘッド。足元にこぼれてきたボールを松田 天馬が冷静にゴールに流し込み湘南が追いつく。このゴールは松田にとってプロ初ゴールとなった。
粘り強く戦い、セットプレーでゴールを奪う。してやったりのプランどおりの展開に「狙いどおりの試合、自分たちのやってきたことは出せた試合だった。」と杉岡は振り返った。
W杯による中断、週中に開催されるACL(アジアチャンピオンリーグ)を考慮され、新たな取り組みとなった”フライデーナイトゲーム”
ホーム開幕戦、同県同士の対決といった影響もさることながら、この日の等々力スタジアムの観客は22475人と満席。金曜夜のスタジアムは地元ファンで賑わったことだろう。