元イングランド代表MFオーウェン・ハーグリーヴスが古巣の補強方針について、必要なのはリオネル・メッシではなくヴァンサン・コンパニ2世だと進言している。英紙『Manchester Evening News』が伝えている。
ハーグリーヴスは、バイエルン・ミュンヘンでプロキャリアをスタートしたあと、マンチェスターに渡り、ユナイテッドで4年プレーしたのち、シティにも1シーズン在籍した。そんな彼が、今話題になっているメッシの移籍噂について言及した。
バルセロナからの移籍を希望しているとされるメッシには、数多くのクラブが興味を示しているが、現実的な移籍先の候補として報じられているのがマンチェスターの2チームだ。中でも、メッシの恩師であるペップ・グアルディオラが率いるシティが有力視されている。
しかしハーグリーヴスは、シティに必要なのはメッシではないと英国放送局『BT Sport』で語った。「本当に可能ならばペップは間違いなくメッシを獲得するだろう」とハーグリーヴス。「だが、ペップも（フィルジル）ファン・ダイクがリヴァプールに与えた影響を目の当たりにしたはずだ。何より必要なのはそういう選手だと気付くはずだ。」
ハーグリーヴスは、シティが優先すべきはメッシではなく守備のリーダーだと説き、昨年シティを退団して現在はアンデルレヒトを率いるヴァンサン・コンパニの名前を出した。「ペップに必要なのはコンパニ2世だ。僅差の試合で違いを生み出すリーダーが必要なんだ。」
ハーグリーヴスは、ペップ政権のシティが4季連続でチャンピオンズリーグ（CL）の4強進出を逃している点についても触れた。「ワールドクラスの守備を持たずにCLを制することはできない。シティの問題点はそこにある。リヴァプールはGKアリソンとDFファン・ダイクを獲得して、優秀なチームから偉大なチームへと変貌を遂げたのだ。」
「シティもコンパニがいた頃は世界最高のチームに近かった。だが、緊迫した状況でプレッシャーに対応できなければ勝てない。ファン・ダイクやコンパニ級の選手なくして、それは難しい。だからペップは（CLの）リヨン戦であのメンバーを選んだのだ。」
グアルディオラ監督は今月行われたCL準々決勝のリヨン戦で、それまでの4バックから3バックに変更して敗戦を喫し、一部で批判を受けた。「ペップは批判を受けたが、彼だって何が必要なのか誰よりも理解しているはずだ。彼には新しいコンパニが必要なんだ」とハーグリーヴスは言い切った。
ちなみにコンパニ自身は「シティがメッシのような選手を獲れたら凄いことだ。メッシならば、シティをCL制覇という次のステップへ導いてくれるだろう」と英紙『The Sun』で語っており、メッシ獲得に大賛成のようだ。
果たしてシティに必要なのは世界最高の選手なのか、それとも真の守備リーダーなのか……。
