今シーズンのFAカップの決勝戦は、心の健康を呼び掛ける『Heads Up(注意喚起)』というキャンペーンに捧げられることになった。英紙『Daily Mirror』などが伝えている。
FA Cup to be renamed to raise mental health awarenesshttps://t.co/AqJ0aVfOkF pic.twitter.com/LOEvAWyfb1
— Mirror Football (@MirrorFootball) June 12, 2020
大会冠スポンサーであるエミレーツ航空の好意により、8月1日にウェンブリー・スタジアムで開催予定となっている今季のFAカップ決勝は、「Emirates」の冠を外して「The Heads Up FA Cup Final」と命名される。
『Heads Up』はウィリアム王子が中心となって昨年5月に発足された取り組みで、心の健康を呼び掛けるもの。イングランドサッカー協会(FA)の理事長を務めるウィリアム王子は、今回の決定について「決勝戦は、心の健康を呼び掛ける場にしたい。今回のパンデミックを考えると、良い機会だと思う」と語った。
エミレーツ航空といえば、アーセナルのメインスポンサーとしても有名だ。そこでウィリアム王子は、アーセナルの監督や選手たちとZoomで座談会を開いた。ミケル・アルテタ監督、育成部責任者のペア・メルテザッカー、主将ピエール=エメリク・オーバメヤン、DFエクトル・ベジェリンが参加したオンライン会議で、ウィリアム王子は『Heads Up』の重要性を説いた。
E̶m̶i̶r̶a̶t̶e̶s̶ #HeadsUpFACup final ✅
A classy gesture, @emirates 👏
@KensingtonRoyal joined our Zoom call to discuss the name change and the importance of talking about mental health with @m8arteta, @mertesacker, @Aubameyang7 and @HectorBellerin 🗣— Arsenal (@Arsenal) June 11, 2020
だが、アストンヴィラのファンで知られるウィリアム王子はそれだけにとどまらず、契約が残り1年に迫って移籍噂の絶えないオーバメヤンに対して「ピエール、来季はアストンヴィラに来ることを期待しているよ」と冗談を飛ばして笑いを誘った。
アルテタ監督が人差し指を横に振って「許しませんよ」というようなジェスチャーをすると、ウィリアム王子は「言わずにはいられなかったのさ。念のためね」と少し照れ笑いを見せ、「あとでミケル(アルテタ監督)に話がある」と締めくくった。
だが、最初に口撃を仕掛けていたのはアルテタ監督なのだ。会議の冒頭で出席者を紹介する際に、メルテザッカーについて「彼を覚えていますよね。2015年の決勝で、私と一緒にあなたのチームを倒しましたからね」と、4-0でアストンヴィラに圧勝した決勝戦について触れたのだ。
ウィリアム王子は「いつその話をしてくるかと思っていたよ!」と笑って大人の対応を見せた。
ちなみに、アーセナルは6月28日にFAカップ準々決勝でシェフィールド・ユナイテッドと対戦するが、ウィリアム王子のアストンヴィラは既に敗退している。