チェルシー入りが濃厚と伝えられるライプツィヒのドイツ代表FWティモ・ヴェルナー(24歳)について、英紙『The Times』が同選手の特徴を紹介している。
Not quite an out-and-out centre forward, not quite a winger, Timo Werner is the third highest scorer in Europe's five major leagues this season – and his signing represents a generational shift for Chelsea, writes @JamesGheerbrant #CFC https://t.co/qhqEPXA4S1
— Times Sport (@TimesSport) June 4, 2020
その1:経験豊富
ヴェルナーは地元のシュトゥットガルトで17歳のときにデビューし、同クラブの最年少出場を記録を打ち立てた。2016年にライプツィヒに移籍して以降、4年弱で公式戦154試合92ゴールと結果を残しており、24歳にしては極めて経験豊富である。
その2:定義付けできない
ユーティリティ性が高いヴェルナーは、典型的なセンターフォワードでも、典型的なウィンガーでもない。ライプツィヒでは、敵のセンターバックとサイドバックの間の「ハーフスペース」を活用すべく、狡猾なポジション取りを見せる。最前線を任されても、敵の最終ラインに並ぶのではなく、少し下がって左サイドにシフトするという。
それについてライプツィヒのユリアン・ナーゲルスマン監督は、こんな説明をしている。「快速を最大限に活かすためには先に走り出す必要があるので、最終ラインに張り付くべきではない。最終ラインに並んでいると足が止まりやすい。前にスペースがある方がトップスピードを発揮できるのだ。それに少し下がった位置ならビルドアップにも参加できるしね。」
その3:シュートが大好き
今季ブンデスリーガで29試合25ゴールは、欧州5大リーグで見てもロベルト・レヴァンドフスキ(バイエルン)、チーロ・インモービレ(ラツィオ)に次いで3位のゴール数。1試合平均3.87本のシュート数は、ブンデスリーガ25試合以上の出場選手で2位。決定力を表す「xG(ゴール期待値)」も1試合平均「0.74」でレヴァンドフスキに次いでリーグ2位だ。言い換えると、ヴェルナーは4試合で3ゴールに値するシュートを放つ選手なのだ。
さらに、今季のアシスト数は7つで、アシスト期待値は「0.30」。そのためヴェルナーは、1試合に「1ゴール以上」の価値があるプレーをしているという。「今までよりもタッチ数が増えた」とナーゲルスマン監督。「引いて守る相手には、ラインの間のスペースでプレーすべきだが、今季の彼はそこが間違いなく成長している。」
Back to winning ways and very happy about my hattrick! ⚽️⚽️⚽️💪 @DieRotenBullen pic.twitter.com/5VjU3mOJq7
— Timo Werner (@TimoWerner) May 24, 2020
その4:希少価値の高い若手
今季欧州5大リーグで15ゴール以上決めている17名のうち、25歳未満は4名しかいないという。それがPSGのキリアン・エムバペ(21歳)、リヨンのムサ・デンベレ(23歳)、ドルトムントのジェイドン・サンチョ(20歳)、そしてヴェルナー(24歳)なのだ。
チェルシーでの起用法は?
チェルシーでは、序盤戦にゴールを量産した22歳のイングランド代表FWタミー・エイブラハムが、後半戦に入ってから失速気味だ。そのため、エイブラハムの代わりにヴェルナーを3トップの中央に置くこともできるが、もちろんサイドで使うことも可能だ。どんな使い方であれ、前線の選手層が大幅に強化されることは間違いない。
さらに24歳のヴェルナーが加わることで、これまでペドロ(32歳)、ウィリアン(31歳)、オリヴィエ・ジルー(33歳)が前線に並ぶこともあったチェルシーの世代交代がさらに加速する。フランク・ランパード監督にとっては非常にありがたい新戦力なのだ。