デイビット・ベッカムやクリスティアーノ・ロナウド、日本人で言えば内田篤人などサッカーに詳しくない人でも名前くらいは耳にしたことがあるといえるイケメン選手。とりわけイタリア代表は、世界ナンバーワンともいえるイケメン集団である。
そんなイケメン集団のなかで、ひとりブサメンと愛を込めて呼ばれている選手がいる。
ユベントスに所属し、イタリア代表の守備の要を担うジョルジョ・・キエッリーニだ。
#MilanJuve #SerieATim #ForzaJuve pic.twitter.com/9hG66sDehx
— Giorgio Chiellini (@chiellini) 2017年10月28日
愛されるキャラクターと絶対的存在感
先日にはチームメイトでありイタリア代表屈指のイケメンであるクラウディオ・マルキージオが自身のSNSで『キングコングとプリンス』と写真付きでアップし、キエッリーニ本人も笑ってコメントを出すなど微笑ましいやりとりが行われている。
King Kong and The Prince ??
Ready for Lisbona #UCL #ForzaJuve #tilltheend pic.twitter.com/4e4KQZk2xw— Claudio Marchisio (@ClaMarchisio8) 2017年10月30日
イタリア・セリエAの絶対王者ユベントス、そして世界一の守備力が代名詞のイタリア代表で不動のセンターバックを務めるのがキエッリーニである。ピッチに入ればルックスなんてものは全く関係ない。フットボールの上手さ、チームを勝利に導いた者こそが正義なのだ。
チームに安心と安定をもたらす世界屈指の守備職人
キエッリーニの持ち味は何と言っても対人守備の強さだ。日本代表ハリルホジッチ監督が代表選手に与えている大きなテーマの一つに“デュエル”(一対一の強さ)を挙げている。
相手のドリブル突破を阻むタックル、決定的なパスを遮断するインターセプト、セカンドボールをいち早くキープする洞察力。こういったヂュエルの強さが今の日本代表には求められているが、その全てでキエッリーニは成功率が極めて高い。試合ごとのデータでも常に上位に名を連ねていることが物語っている。デュエルを制することは、相手にボールを与えないことに繋がる。自分たちの背にあるゴールへと近づく前に潰すことができるのだ。
ヂュエルの強いディフェンダーがチームの後方に君臨しているということはチームに安心と安定を与える。攻撃に人数をかけたとしても、『後ろにはキエッリーニが控えている』と、攻撃陣は守備への意識をより多く攻撃意識へと傾けることが可能である。守備職人キエッリーニの存在。それは勝利へと辿り着くために必要不可欠な大きなオプションと呼べるだろう。
12 years of dedicated service to the ???? began #OnThisDay for @chiellini. Thank you, King Kong! ?? #FinoAllaFine #ForzaJuve pic.twitter.com/qwynQ8TPlp
— JuventusFC (@juventusfcen) 2017年10月15日
冷静かつ情熱的なスタンス
後方からチームを支えるセンターバックはチームの柱である。時に情熱的にチームを鼓舞し、激しいタックルを相手に見舞い体を張る。そして、時に冷静にチーム全体を見渡して的確な指示を送る。
激しいプレーは時に危険なエリアでのファウルとなり、失点に繋がったり、場合によっては一発退場などでチームに大きな損害を与えることもある。とりわけ相手を止めることが仕事のディフェンダーはイエローカードやレッドカードの対象になることが多いポジションだ。
今シーズンのキエッリーニを改めてベストなセンターバックと評したいのは極めてクリーンでスマートな点だ。現時点でセリエAは10節を消化しているがキエッリーニは未だ1枚のイエローカードも受けていない。これは今までに加えて更に安定したパフォーマンスを披露しているなによりの証拠である。冷静かつ情熱的な男がチームを支えていることは頼もしい限りだろう。
Con forza, rabbia, orgoglio, gambe, testa e cuore: vittoria voluta e meritata. ?? Avanti cos?! ???? #JuveSCP #UCL pic.twitter.com/Zbd7G6u6MM
— Giorgio Chiellini (@chiellini) 2017年10月18日
33歳。最後のワールドカップへ
現在33歳のキエッリーニにとってはおそらく2018年のロシア大会が最後のワールドカップとなるだろう。
ユベントスで数々のタイトルを獲得してきたキエッリーニは、未だイタリア代表でのタイトルに恵まれていない。2006年のドイツ大会をイタリア代表が制した時にはまだ若くメンバーに選出されていなかったからだ。以降2010年、2014年にはメンバー入りを果たしているがタイトル獲得には至っていない。
自身のキャリアを彩るべく、情熱的なキエッリーニはおそらく最後のチャンスと闘志を燃やしてトロフィーへと戦うだろう。
面白いことに、イタリア代表は12年ごとにワールドカップの決勝舞台に立つというジンクスがある。2018年は前回優勝を果たした2006年から12年なのだ。
ジンクスとクールな情熱を胸に秘め、自身の渇望するタイトル獲得を成し遂げ、ワールドカップをその手に掲げたキエッリーニに是非こう言ってもらいたい。
『フットボールはルックスじゃない。勝者が正義だ』と。