怒涛の8連勝で首位に躍り出た柏レイソル。
先週末のJリーグは9連勝に注目が集まる中、柏の連勝をストップしたのは5−3−2の敷くヴァンフォーレ甲府だった。
終盤の猛攻も2度ポストに嫌われる
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試合は序盤から柏がペースを握る。
左サイドへ流れるクリスティアーノへロングパスで起点を作ったと思えば今度はJ屈指スピードスター、伊東が右サイドで仕掛ける。
さらに中央では中川が甲府の3ボランチの背後のスペースでボールを受け活路を見出すなど、柏はショートパスとロングパスをうまく使い分け良いリズムで試合を運んでいた。
しかし甲府は最終ラインの畑尾を中心に集中を切らさず、柏はなかなかシュートが打てない。また攻撃ではロングボールを前線のウィルソン、ドゥドゥに預けることで柏のハイプレスを交わしていく。
後半に入ると甲府の攻撃が噛み合いだし、何度か柏ゴールへ迫るが日本代表GK中村の鉄壁は崩せず。
対する柏は、D・オリヴェイラや大津の投入をきっかけに再度攻勢を強める。
終盤にはクリスティアーノのシュートが2度ポストに嫌われるシーンもあり、結局甲府の守備を崩せなかった柏は0−0のドローで試合を終えた。
キーマッチアップ:クリスティアーノVS畑尾
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柏の1トップ、クリスティアーノと対峙した甲府の3バック中央の畑尾。
最終ラインを統率するだけでなく、サイドにも流れチャンスメイクも行うクリスティアーノに対し畑尾は辛抱強いマークでチームの無失点に大きく貢献した。
後半クリスティアーノはかなりフラストレーションを溜めており、終盤2度あったチャンスをポストに当ててしまったのもそんなイライラが影響したかもしれない。
今後のプレーに注目したい中川
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前節、浦和レッズ相手にゴールを決めたMF中川寛斗(22歳)。
身長155cmというJリーグ最小プレイヤーということもありピッチでも一際目立つ存在だ。
持ち味はバイタルエリアでの機動力を活かしたポジショニングやテクニック。また球離れも早く味方を生かすプレーも得意。
運動量も豊富で守備時の中川の積極的なプレッシングは、今の柏レイソルにあって重要なファクターだ。
この日の甲府戦では、良いポジショニングでチャンスに絡む機会もあったものの、前を向けるシーンでもボールをダイレクトで戻したり、やや慌ててボールを捌いてミスしたりと攻撃面での貢献は今一つだった。
しかし経験を積み判断力に磨きがかかれば、日本代表の香川のようにバイタルエリア手前でボールを受けてチャンスを作るアタッカーとして面白い存在になるのではと感じている。
柏レイソルの躍進と中川のプレーには今後も目が離せない。