リヴァプール一筋で20年近くプレーしたクラブの英雄より、宿敵の名将の方がユルゲン・クロップ監督を信じていたようだ。
ジェイミー・カラガー(42歳)は、クラブ歴代2位となる737試合の出場数を誇るリヴァプールの英雄だ。引退後は解説者として活躍しているカラガーは、愛するクラブの30年ぶりのリーグ制覇を祝し、英紙『Daily Telegraph』の自身のコラムで興味深いエピソードを明かした。彼は「二度と優勝できないと思っていた」というのだ。
「ユルゲン・クロップ監督は就任した際に、懐疑的な者を信者に変えたいと語ったが、私もリヴァプールのプレミアリーグ優勝を諦めた1人だったのさ。」
Jurgen Klopp @LFC Legend! 🏆
— Jamie Carragher (@Carra23) June 25, 2020
これまで何度か優勝争いを演じることはあったものの「ロマン・アブラモヴィッチやシェイク・マンスール」のような巨額な投資がなければ無理だと思っていたというのだ。現に2017年のコラムにて「クロップがいつかアンフィールドにリーグ優勝をもたらすとは思えない」と綴っていたのだ。
とはいえ今では「そのときの意見が間違っていたことを喜んで認める」と振り返っている。そんなカラガーにもクロップ信者になるチャンスはあったという。そのチャンスを提供してくれたのは他でもない、宿敵マンチェスター・Uの元監督だった。
「サー・アレックス・ファーガソンの言葉を信じるべきだった」とカラガー。「2017年6月に会ったときのことを今でも覚えている。ファーギーは私に『君たちには本物の監督がいるね』と言ったのさ。ファーギーは、UEFAのコーチセミナーでクロップに会い、非常に感心させられたそうだ。クロップには劣等感がないため、リヴァプールにうってつけの監督だと思ったそうだ。」
それでもクロップを信じられなかった理由として、カラガーは迷走する今季のアーセナルを引き合いに出した。「クロップが就任した際に2020年のリーグ制覇を普通に考えることができた人は、2025年のアーセナルの優勝に賭けるべきだ。」
いずれにせよ、カラガーは「自分の考えが間違っていたことに興奮しているよ」と締めくくっている。
クラブの英雄が諦めたチームでも優勝できたのだから、どんなチームにも必ずチャンスはあるということか!?
WE’RE PREMIER LEAGUE CHAMPIONS!! 🏆 pic.twitter.com/qX7Duxoslm
— Liverpool FC (Premier League Champions 🏆) (@LFC) June 25, 2020