コパ・アメリカは現地7月7日17時(日本時間8日5時)、リオデジャネイロのマラカナンスタジアムで決勝を迎える。
開催国のブラジルは、5試合を終えて未だ失点は「0」。準決勝では最大のライバル・アルゼンチンを2-0で下し、決勝進出の切符を掴んでいる。2007年以来4大会ぶりの優勝に王手を懸けた。つまり、ブラジルの優位なのは揺るがない事実と言える。
対するはペルーはグループステージで3位となりながらも突破し、準々決勝ではウルグアイ代表をPK戦の末に下した。
準決勝の相手は大会2連覇中のチリ代表となったが、3-0の完勝で決勝進出。グループステージで0-5の敗戦を喫したブラジルと、優勝をかけて再び対戦することになった。
この格下ペルーが王国ブラジルに“大番狂わせ”を起こせるかが大きな見どころと言えるだろう。
今回、Shootyでは、本試合をDAZNで観戦する際のお供となるよう、各国のサッカー誌などをもとに、コパ・アメリカ決勝が10倍楽しめる情報を提供する。
王国ブラジル
7月6日、ペルー戦に向けて (Globo Esporte)
ブラジル国内メディアでは、「チッチ監督がコパアメリカの結果に関わらず代表監督を辞する」と報じられた。
前日会見では、これに関して3度も質問があった。
チッチ監督のコメント
「2022年のW杯後まで、ブラジルサッカー連盟(CBF)と契約を結んでいる」
「我々はあらゆる状況に備えて準備する必要がある。試合は95分、97分まで続くし、そこで試合が決まるケースもある。120分かもしれないし、PK戦かもしれない。我々は準備しなければならない」
「私は全員をリスペクトしている。誰が左サイドバックで先発するかについては話したくない」
「ダニ・アウヴェスが言ったことを繰り返すが、試合に向けた準備は一定でなければならない。我々は想像していたよりも良く回復している。我々のチームには、ヨーロッパでハードなシーズンを過ごした選手たちがいる。我々は彼らと一緒に、少しずつ回復することに集中している。だから、チームはほぼ100%の状態だ」
「現在の状況は異なっている。ペルーはパフォーマンスが向上しており、グループステージでの最初の対戦の時よりも難しい試合になることは理解している。私があの時言ったように、5-0という結果はピッチ上のパフォーマンスを反映していない(出来過ぎな面もあった)。明日はどちらがより王者にふさわしいかが分かる。テクニック、メンタル、フィジカルと、試合を取り巻くすべての部分がプレーする上で重要となってくる。我々はこれまで以上に集中する必要があるだろう」
「我々はファンの気持ちを理解しなければならない。我々は非常に情熱的な国に住んでいる。それ(ファンの期待や批判など)は、あるレベルから別のレベルへ、そしてさらに別のレベルへと急速に進む。だが、我々の仕事はそうではない。マラカナッソ、(ブラジルW杯でドイツに)1-7、2002年の王者は(ロシアW杯)ベルギーに負けた。すべてがストーリーだ」
「(ネイマール不在で決勝に到達したことについて)1962年W杯ではペレが負傷したが、周りの他の選手がその穴を埋めて優勝した」
ダニ・アウヴェスのコメント
「(自身のキャリアで40個目のタイトル、セレソンのキャプテンとして初めてカップを掲げることについて)それは重要ではない。僕たちの目標は、ブラジルを再びチャンピオンにすることだ。僕たちはリスペクトしなければならないし、非常に慎重にならなければならない。なぜなら、これは決勝であり、試合ではディテールが違いを生む。ブラジル代表として決勝を戦うこと、マラカナンでプレーすることは非常に特別なことだ。目標を達成するために、僕たちは途方もない努力をしなければならないことを理解している。だが、僕たちはそのための準備をしている」
「(自身の今後の去就について)今回はそれを語る時間ではないし、そういう機会でもない。僕たちは非常に重要な大会の決勝戦を迎えている。たくさんの汗をかいて、たくさんの戦いを経てたどり着いたんだ。僕は代表チームを守っていると言える。現時点では、ブラジル代表が僕の唯一のクラブだ」
「僕たちは献身的で、非常にクオリティのあるチームだ。僕たちみんながこれをしっかりと発揮すれば、いつものレベルを維持することは簡単だ」
・7月6日、コパアメリカでブラジルが“desentorta(元に戻す)”したこと (Globo Esporte)
ネイマールとマルセロがいたロシアW杯では、攻撃は主に左サイドに偏っていたが、コパアメリカではバランスを“desentorta(元に戻す)”し、あらゆる方向から攻撃を仕掛けている。
ブラジルの攻撃方向
ロシアW杯:左サイド(43%)、中央(20%)、右サイド(29%)
コパアメリカ:左サイド(34%)、中央(30%)、右サイド(37%)
ブラジルの攻撃のヒートマップ(攻撃方向→)
左がロシアW杯、右がコパアメリカ。
ロシアW杯では、ラウンド16のメキシコ戦を除いて、攻撃が左サイドに偏重。
・7月6日、右大腿を負傷していたフィリペ・ルイスが復帰 (Globo Esporte)
準々決勝パラグアイ戦で先発したものの、右大腿の負傷のため、ハーフタイムで交代を余儀なくされたフィリペ・ルイス。
準決勝アルゼンチンはベンチスタートで出場がなく、金曜日の練習でも別メニューとなっていたため、決勝戦の出場が危ぶまれていた。
しかし、フィリペ・ルイスは、土曜日の前日練習で通常メニューに復帰。
決勝には間に合う見込みだ。
ただ最新のスタメンではサンドロが左サイドバックに入ると予想されている。
・7月6日、コパアメリカ決勝での”Gre-Nal(グレ・ナウ)” (Globo Esporte)
エヴェルトンが所属するグレミオと、ゲレーロが所属するインテルナシオナウはライバル関係にあり、両チームの対戦は”Gre-Nal(グレ・ナウ)”と呼ばれ、ポルトアレグレ伝統のクラシコである。
エヴェルトンのコメント
「”Gre-Nal(グレ・ナウ)”だね。素晴らしい試合になることを願っているよ(笑)ゲレーロは素晴らしい選手だ。僕は数回、彼と対戦したことがある。どれくらい難しいかはわかっているよ。ボールをうまくキープするテクニカルな選手だね。彼にとって、幸せな午後にならないことを願っているよ」
エヴェルトンのコメント
「(グループステージで対戦した時と違ったのは)主にプレースタイルだ。昨日の試合(チリ戦)を見て感じたのは、ペルーがボールポゼッションする時間が長かったこと、そして攻撃において非常に効果的だったことだ。彼らがボールをポゼッションしている時にチャンスを作り、ゴールに結びつけた。僕たちは彼らの長所を消すようにプレーしなければならない」
「常に素晴らしいハイライトがあるわけではない。セレソンでは、主役の座を分け合っている。アルゼンチン戦では、ジェズスやダニ(アウヴェス)が素晴らしいプレーをした。フィルミーノもゴールを決めた。僕たちの右サイドがとてもうまく機能したんだ。僕たちはアルゼンチンの弱点(左サイド)を理解していた。非常にうまくプレーできたよ」
「セレソンでプレーすることは(普段のクラブでのプレーとは)かなり異なるものだ。ここにいる誰もがすでに多くの経験を積んできているけど、“セレソン”、そして“マラカナン”はより大きな重みを持っている。サポーターとともに素晴らしい試合にすることに集中している」
・7月6日、W杯敗退後では初めて同じスタメンを起用か (Globo Esporte)
ロシアW杯敗退後、チッチ監督は11人の初招集を含む47人の選手を招集し、ここまで15試合を戦った(親善試合を含む)。
負傷や累積警告の影響もあるが、2022年のカタールW杯に向けたベストな布陣を見つけるため、チッチ監督はその15試合すべてで(直前の試合から)スタメンを変更してきた。
今年7月、ブラジルサッカー連盟(CBF)はチッチ監督との契約を2022年まで延長した。その際、チッチ監督とCBFは、カタールW杯までの期間を分割し、節目ごとに区切って評価を下すことで合意したという。
そして、1つ目の大きな区切りが、今回の母国開催のコパアメリカであり、2007年大会以来の優勝が求められていることは明らかだ。
フィリペ・ルイスは右大腿の負傷から復帰したばかりのため、決勝ペルー戦でもアレックス・サンドロが左サイドバックで先発すると見られている。
その他のポジションも準決勝アルゼンチン戦から変更はないと予想されており、チッチ監督にとって2試合連続で同じスタメンを起用するとなれば、ロシアW杯敗退後では初めてとなる。
コパアメリカ決勝という大一番を前に、チッチ監督は現状のベストな布陣を見つけたのだろうか?
・7月5日、ゲレーロを警戒するマルキーニョスとカゼミーロ (Globo Esporte)
マルキーニョスとカゼミーロは、ペルー代表のエースストライカーであるゲレーロを警戒している。
マルキーニョスのコメント
「僕は彼のことをよく知っている。コリンチャンス時代に何回か彼とトレーニングを一緒にした。代表でも数回、対戦している。彼は非常に素晴らしい選手だ。彼は試合を決める力を持っている」
※コリンチャンス下部組織出身のマルキーニョスは、2012年8月にローマに移籍。ゲレーロは2012年7月にハンブルガーからコリンチャンスに移籍した。
カゼミーロのコメント
「ペルーは素晴らしいストーリーを歩んでいる、昨年はW杯に出場して、監督は素晴らしい仕事をしてきた。僕たちはこれをリスペクトしなければならない」
「もちろんペルーには素晴らしい選手たちがいるが、最も人気があり、最も語られているのがゲレーロだ。ゲレーロは素晴らしい選手で、非常に優れたクオリティを持っている。だが、クエバやカリージョのように、他にも素晴らしい仕事をしている選手がいる。だから、僕たちは1人の選手だけではなく、相手チーム全体を警戒しなければならない」
・7月5日、共存できることを証明したフィルミーノとガブリエウ・ジェズス (Globo Esporte)
フィルミーノとガブリエウ・ジェズスはこれまで、チッチ監督体制のブラジル代表では9番(センターフォワード)のポジションを争ってきた。
だが、同時にスタメンで出場したのはわずか4回目ながら、準決勝アルゼンチン戦ではより洗練されたパフォーマンスで見事な連携を披露し、共存できることを証明して見せたのだ。
『Globo Esporte』は「Magia brasileira(ブラジルの魔法)」という見出しを付けた。
フィルミーノとガブリエウ・ジェズスが初めて同時にスタメンで出場したのは、昨年10月の親善試合アルゼンチン戦(〇1-0)だったが、このときのパフォーマンスは良くなかった。
その後は同時スタメンの機会はなく、2回目は今大会のグループステージ第3節のペルー戦だった。
そしてこれがうまくいき、ここから3試合連続で、同時スタメンで起用されている。
チッチ監督は、フィルミーノとガブリエウ・ジェズスの特徴(プレースタイル)の違いを上手く利用している。
チッチ監督は、ガブリエウ・ジェズスには、ボールがエリア近くにある時には右サイドを離れて中央に入っていくことを要求している。相手ゴール近くでの圧力を増すためだ。
これに、フィルミーノの動きが噛み合う。アルゼンチン戦の先制点では、ダニ・アウヴェスからパスを受けるためにフィルミーノが右に流れた展開から生まれた。
・7月5日、フィリペ・ルイスはチッチ監督のもう1人のアシスタント (O Globo)
フィリペ・ルイスは、ピッチにいなくてもチームリーダーの1人だ。
右大腿を負傷中のフィリペ・ルイスだが、ただベンチに座っているわけではない。チーム内で、最も経験豊富な選手の1人として、チッチ監督のアシスタント役を担っている。準決勝アルゼンチン戦では、ダニ・アウヴェスのような最も経験豊富な選手でさえ、フィリペ・ルイスから指示を受けていた。
フィリペ・ルイスによるピッチ外からの観察は、ポジショニングのヒントを見つけ、チッチ監督の決断を後押しする。誰が水分補給をするためにベンチに近づいてきているのかもすぐに理解する。
左サイドでコンビを組むエヴェルトンは、「彼は監督のようだよ。クールだね。プレーするかしないかに関係なく、アドバイスをくれるし、監督やコーチングスタッフを助けている。これは僕たちのチームの団結力の強さを示している」とコメント。
左サイドバックのライバルであるアレックス・サンドロとの関係も良好のようだ。
「僕たちは常にアイデアをもっている。僕たちは互いに助け合おうとしている。休憩中でさえもね。一方がピッチ外に出れば、もう一方の助けとなるんだ」と、アレックス・サンドロは語っている。
・7月5日、体調不良だったマルキーニョス (Globo Esporte)
準決勝アルゼンチン戦で、64分で交代を余儀なくされたマルキーニョス。
実はマルキーニョスはウイルス感染による体調不良を抱えた状態でプレーしており、もうあれ以上はプレー続行が不可能だったとのこと。
だが、マルキーニョスはすでに回復しており、決勝ペルー戦の出場は問題ないようだ。
マルキーニョスのコメント
「もう元気だよ。健康は重要だ。特に仕事で体を使うサッカー選手にとってはね。(アルゼンチン戦の)試合当日、僕はウイルスに感染し、1日ホテルで過ごしていた。下痢と嘔吐をともない、非常に複雑なものだった。僕はまだもう少しなら何とかプレーすることができたけど、時間が経つにつれて状況は悪化していき厳しくなっていった。そして、僕はプレーを止めて交代しなければならなかった。試合後はさらに悪化して、熱も出たため、スタジアムの診察室に行かなければならなかった。今はすべてが順調だよ」
「ウイルスに感染した状態でメッシをマークすることは簡単ではなかった。彼(メッシ)だけではなく、アルゼンチン代表チームとしてもね。彼らは素晴らしい試合をした。非常に困難だったけど、僕はこのチームならアルゼンチンの攻撃をうまく止めることができると信じていた。これが強固でソリッドなチームを作るんだ」
・7月5日、カゼミーロ 「決勝はプレーするものではない。勝つものだ」 (Globo Esporte)
27歳のカゼミーロは、すでにクラブW杯優勝3回、チャンピオンズリーグ優勝4回、ラ・リーガ優勝1回など、レアル・マドリードで数々のタイトルを獲得してきた。
ブラジル代表ではまだタイトルがないが、カゼミーロは成功のレシピを持っている。
カゼミーロのコメント
「僕は他の決勝はプレーしてきたけど、ブラジル代表での決勝は初めてだ。決勝はプレーするものではない。決勝は勝つものだ。僕たちは勝つために努力するが、ライバルにも最大の敬意を示す。何が何でも勝ちたいという気持ちがなければならない。それが圧勝であろうが1-0であるかは問題ではない。常にたくさん頭を使い、スペクタクルを求める必要はない。勝ちたいという気持ちの中でプレーする方法を理解しなければならない。(決勝は)大会において最も重要な試合だ。集中しなければならない」
「決勝はアルゼンチン戦の後から始まっている。試合終了後から、僕たちはすでに(決勝について)考えている。僕たちは非常に強く、勝利を望んでいる。素晴らしい試合になるだろう。僕たちはお互いにリスペクトしなければならない」
「僕にとって、セレソンで決勝に出場することは非常に重要だ。僕たちはソリッドで、一貫性のあるチームだ。特に守備においてはね。それ(守備)は誰か1人が立ちはだかるわけではなく、フィルミーノ、(ガブリエウ・)ジェズス、エヴェルトンから始まる。多くの選手にとって、初めての決勝戦になるだろう。僕たちは頭を使わなければならないし、難しい試合になるだろう。長い間プレーしたセレソンでの初めての決勝、ブラジルで、マラカナンで、ファンと一緒に。間違いなく特別な瞬間だ。僕は興奮しているし、とにかく勝ちたい」
・7月5日、チッチ監督の右腕エドゥは今大会終了後に退任 (Globo Esporte)
コパアメリカ決勝を最後に、チッチ監督とエドゥ(写真右)の関係は終わりを迎える。
エドゥは2016年からブラジル代表のコーディネーターを務めており、友人でもあるチッチ監督の右腕としてセレソンを支え、高い評価を得てきた。
だが、ブラジルサッカー連盟(CBF)のロジェリオ・カボクロ新会長と反りが合わず、対立を深めていると報じられていた。
そして今回、昨季途中で退任したスベン・ミスリンタートの後任として、アーセナルにディレクターとして引き抜かれたとのこと。
エドゥは現役時代、コリンチャンスやアーセナル、バレンシアでプレーしたMF。2002年~2005年まで在籍していたアーセナルでは、無敗優勝を果たした03/04季の伝説的なチーム“インビンシブルズ”の一員として知られている。
なお、エドゥの後任としては、2002年W杯優勝メンバーであるジュニーニョ・パウリスタの名前が挙がっているようだ。ジュニーニョ・パウリスタは現在、イトゥアーノの会長を務めている。
ブラジル代表ではすでにコパアメリカ前に、アシスタントコーチを務めていたシウビーニョも去っている(リヨン監督に就任)。
チッチ監督はこの人事に不満を持っているとも伝えられている。
優勝、準優勝チームには25個の金、銀メダルが用意されている。
一つはチッチに、もう一つはエドゥが受け取ることになりそうだという。
・7月4日、代表でのファイナル経験者は4人のみ (Globo Esporte)
2019年のコパアメリカ決勝はブラジル対ペルーとなった。
今大会に招集された両チーム合わせた46選手のうち、公式戦(コパアメリカ、コンフェデレーションズカップ、W杯)において、代表でのファイナルを経験したことのある選手は、4人のみ。
・ダニ・アウヴェス(07年コパアメリカ決勝、09年コンフェデ決勝、13年コンフェデ決勝)
・チアゴ・シウバヴァ(13年コンフェデ決勝)
・フィリペ・ルイス(13年コンフェデ決勝 ※出場なし)
・ミランダ(09年コンフェデ決勝 ※出場なし)
ペルーは、代表でのファイナルを経験したことのある選手は一人もいない。
・7月4日、GKアリソンがトレーニング欠席 だが決勝は問題なし (Globo Esporte)
GKアリソンが、木曜(4日)のトレーニングを欠席した。
アリソンは、準決勝アルゼンチン戦の前半に、腰を痛めてうずくまる場面があった。
その時の痛みがまだ残っているようで、この日はフィジオとともにジムでのトレーニングとなった模様。
ただ、チッチ監督は、アリソンが金曜日の練習から復帰できることを期待しており、決勝ペルー戦の出場は問題ないようだ。
・7月4日、アルゼンチンサッカー協会が異議申し立て (Olé)
アルゼンチンサッカー協会(AFA)が、南米サッカー連盟(CONMEBOL)に対して、異議申し立てを行ったようだ。
AFAは、準決勝ブラジル戦におけるロディー・サンブラーノ主審のジャッジに不満を示しており、「明らかに危害を加えられた」として6ページにわたる抗議文を提出したという。
その書類の中で、「最低でも2回はVARを使用すべき場面があった。しかし、使用を拒否したことで明らかに試合の結果に影響した」とCONMEBOLに伝えたと見られている。
特に問題となっているのは以下の2シーンで、ともにPKが与えられるべきだったというのがアルゼンチン側の主張だ。
①ブラジルの2点目の起点となったプレーで、アグエロがダニ・アウヴェスに倒されていたシーン
②アルゼンチンのCKで、オタメンディがアルトゥールから肘鉄を見舞われていたシーン
7月4日付けの『Olé』紙は、「1試合だけVARが使用されなかった」という見出しを付けた。そして、「コパアメリカでは至る所で、VARが不十分に、そして過剰に使われたが、ブラジル対アルゼンチン戦ではきっちり無視された」と不平を述べている。
・7月4日、アレックス・サンドロ 「決勝で優位なチームはない」 (ESPN)
アレックス・サンドロのコメント
「決勝に到達したことは彼らの功績だ。僕たちはお互いにベストを尽くして戦うし、彼らの成長にすべての人々が驚くと確信している」
「(決勝において)どちらが優位かという議論は、報道関係者の頭の中にのみ存在するものだ。ファンの中にも存在しているかもしれない。でも、僕たち選手には存在しない。決勝では、優位なチームはないんだ」
「僕たちが大会を通じて成長したように、ペルーも成長した。彼らは強さを増し、自信を持って決勝に到達した。だから、僕たちはより慎重にならなければならない」
「決勝戦はいつもとは違った試合だ。ミスは許されない」
「マラカナンでプレーすることは特別なことだ。代表チームの試合で、コパアメリカの決勝となればなおさらだ。人生における夢だよ」
「アルゼンチン戦で僕たちが成し遂げたことは、決勝に向けて自信を与えてくれた。僕たちがより自信を持って決勝に臨むことを可能にしてくれるだろう」
「ペルーのゲレーロもテクニックがあり、非常に強い選手だ。僕たちは非常に警戒する必要がある」
・7月3日、試合前にVARに障害があった (Globo Esporte)
『Globo』は、「準決勝ブラジル対アルゼンチン戦の前に、VARの通信システムに問題が生じていた」と報じた。
記事によれば、準決勝ブラジル対アルゼンチン戦の試合前に、サンブラーノ主審とVARの間のコミュニケーションに問題があったとのこと。
理由は、ブラジルのジャイール・ボルソナーロ大統領のセキュリティチームが使用する無線周波数がVARと同じ周波数であったためで、VARシステムに一時的な障害が発生したという。
南米サッカー連盟(CONMEBOL)はこの問題があったことを認めつつも、キックオフ前に解決していたことを主張しており、試合そのものには影響を及ぼさなかったとしている。
・7月3日、アリソンは846分間無失点 (talkSPORT)
GKアリソンはリヴァプールとブラジル代表において、現在9試合連続でクリーンシートを達成している。
時間にして846分間、失点していない。
5月4日のプレミアリーグ第37節のニューカッスル戦(〇3-2:A)で、サロモン・ロンドンに失点を許したのが最後だ。
無失点でコパアメリカを制覇した最後のチームは2001年のコロンビア。
このときも自国開催での優勝だった。
・7月3日、セレソンが“マラカナン”で試合をするのは6年ぶり (Imirante.com)
準決勝でアルゼンチンを下し、決勝進出を果たしたブラジル。
決勝の舞台は、リオ・デ・ジャネイロにある“エスタジオ・ド・マラカナン”。
セレソンが最後にマラカナンで試合をしたのは2013年6月30日、コンフェデレーションズカップ決勝のブラジル3-0スペイン戦。当時のメンバーで、今も残っているのはダニ・アウヴェスとチアゴ・シウヴァ、フィリペ・ルイスの3人のみ。
またA代表ではないが、ガブリエウ・ジェズスとマルキーニョスは、金メダルを獲得した2016年のリオオリンピック2試合で、マラカナンでプレーした(準決勝ホンジュラス戦と決勝ドイツ戦)。
・7月3日、チッチ監督 「真のブラジル代表監督となる」 (ESPN)
チッチ監督にとって、7日の決勝ペルー戦は、ブラジル代表監督として初めて挑む決勝である。
そして、ブラジル代表監督として“マラカナン”で指揮するのも初めてのことだ。
チッチ監督のコメント
「私はついに(本当の意味で)真のブラジル代表監督となるんだ。選手たちは常に『マラカナンでプレーするまでは(本当の意味で)フットボーラーにならない』と言う。それは監督にとっても同じだ。誰もが『(本当の意味で)ブラジル代表監督になるには、マラカナンで指揮を執らなければならない』と言う。そして今回、私はそうなるチャンスを得たんだ」
・7月3日、右大腿を負傷したウィリアンは決勝に間に合わず (Globo Esporte)
準決勝アルゼンチン戦に途中出場したウィリアンだが、右大腿を負傷。
ブラジルはすでに選手交代枠を使い切っていたため、ウィリアンは最後までプレーすることを余儀なくされた。
ウィリアンはネイマールの代役として今大会に招集された。
ウィリアンは決勝ペルー戦には間に合わないと見られている。
・7月3日、メッシ 「VARを使わなかった」 (Olé)
メッシのコメント
「このコパアメリカではくだらないファウルばかりが取られてきたのに、今日はVARが一度も介入しなかった。本当に信じられない」
「うんざりしている。腹が立つよ。僕らは素晴らしい試合をしたのに、こういう終わり方になったのは残念でならない。彼らは僕らより上ではなかった。2点目はカウンターだったし、その時も僕らにPKが与えられなかった。すべてがでたらめに働いていて、ブラジルに傾いていた。これは言い訳のように聞こえるかもしれないけど、サンブラーノ主審は明らかに敬意を欠いていた」
「今大会で彼ら(審判団)はVARでファールの判定を下すのにうんざりして、今日は何も見直さなかった」
「色々と腹は立つけど、僕らは力を尽くしたし、良いプレーが出来ていた。偉大な選手たちがいるブラジルと互角以上に渡り合ったんだからね。チームは素晴らしいグループだと思うし、これからも一緒にプレーしていきたい」
・7月3日、ダニ・アウヴェスが36歳のセレソンキャプテンとしてタイトル獲得へ (Globo Esporte)
ダニ・アウヴェスは、これまでのキャリアで39個ものタイトルを獲得している。
(2003年のU20W杯を除く)
ダニ・アウヴェスは、コパアメリカ制覇で40個目のタイトルを手にすることになる。
36歳でカップを掲げるのは、セレソンのキャプテンとしては、1962年W杯のニウトン サントスさんに次いでブラジル代表では歴代2位の年長記録である。
ダニ・アウヴェスがキャプテンとして、2022年のカタールW杯で優勝した場合、39歳6か月での優勝となる。
今回のコパアメリカで優勝すれば、ダニ・アウヴェスはセレソンのキャプテンとして初のタイトルを獲得するになる。
ダニ・アウヴェスのコメント
「私はいつ引退するかなんて考えていない。人々は私に結果を残してほしいと考えている。だから私はそのことに集中している。私は自分の仕事をするためにここにいるんだ」
『Globo』は、ブラジル2‐0アルゼンチン戦での選手たちのパフォーマンスのアンケートを行っている。
投票数は5万票を超えることになった。
そのうちの99%がダニ・アウヴェスにポジティブな採点を与えた。
素晴らしいが94%、良かったが5%、普通が1%という採点結果だった。
ダニ・アウヴェスに次ぐ高評価を得たのがガブリエウ・ジェズス(素晴らしいが79%、良かったが16%)。
・7月3日、ネイマールがロッカールームに (Globo Esporte)
コパアメリカを負傷欠場することになったネイマール。
ネイマールは準決勝アルゼンチン戦後に選手たちとともに勝利を味わった。
ネイマールは24人目の選手としてブラジル代表の喜びの輪に加わった。
その後、ネイマールはメッシを慰めに向かった。
・7月3日、アルゼンチン戦を終えて (Globo Esporte)
チッチ監督のコメント
「我々は勝利に値した。素晴らしい試合だったし、チームの素晴らしいパフォーマンスを評価している」
「メッシは並外れた地球外の存在だ。彼は尊敬に値する。彼らの動きを制限するためには、(自分たちの)システムを変化させなければならなかった。フィルミーノの位置を少し後ろに下げて、中盤との距離を縮めなければならなかったんだ」
「(あまりボールをポゼッションしなかったことについて)それは決勝に進むためのステップだった」
「アルゼンチンは、我々からボールを奪う、またはテクニックを出させずスピーディーなプレーをさせないように、非常にアグレッシブなマークを継続していた。こういった2つのビッグチームの対戦では、常に優位に立つことはできない」
「素晴らしいチームというものは、アスリートのメンタリティで作られる。周囲のプレッシャー、高い期待感、監督の要求に応えられるのは、強いメンタルを持った肉体のみだ」
「大きなコンペティションにおいては、非常に落ち着いて、同じフォームで準備することが大切だとわかっていた。私は、すでにそれらの方法でリカバリーを行っている選手たちに話を聞いたんだよ」
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ついに決勝戦🔥#明日のコパアメリカ⚽
7/8(月)開催の試合はこちら💁♀️
\🏆コパ・アメリカ2019 ""決勝""
⏰5:00「ブラジル×ペルー」https://t.co/u4BaoHbwDgで全試合独占ライブ配信📺#コパアメリカもDAZN#DAZNフットボール pic.twitter.com/tJhyELp1Dc— DAZN ダゾーン (@DAZN_JPN) 2019年7月7日
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