Shooty

王者としてのプライドを懸けて 富士ゼロックススーパーカップ2019

佐藤文孝

2019/02/15 07:46

2019/02/14 21:50

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

NEWS

昨年のJリーグチャンピオン・川崎フロンターレと天皇杯王者・浦和レッズとの間で争われる富士ゼロックススーパーカップ2019。高い得点力を擁するチーム同士の戦いは共に新加入の攻撃的プレーヤーが勝利へのカギを握っている。

新たな攻撃の核を加え万全の川崎

昨シーズン、リーグ最多の57ゴールという高い攻撃力を発揮し2連覇を果たした川崎フロンターレ。その攻撃陣にインテルナシオナルからレアンドロダミアンが加わった。完成度の高いパスサッカーに元ブラジル代表としての技術、さらに187㎝を誇る長身ストライカーは早くも適応しつつあるようだ。沖縄合宿最終日のガンバ大阪との練習試合でもクロスを頭で落としてゴールをアシストするなど、これまでにないパターンを作りだすアクセントとなっている。ロンドン五輪では6ゴールを挙げて得点王も獲得するなど決定力も申し分ない。

ベテラン・中村憲剛、昨年のリーグ最優秀選手である家長昭博は共に2019シーズンも川崎の攻撃の中心を担う。さらに昨年チーム得点王の小林悠もガンバとのゲームではゴールを決め、浦和とのタイトルマッチに向け、順調な仕上がりを見せている。
フィニッシュに至る過程において目の覚めるようなパスで相手ディフェンスを攻略してきた川崎フロンターレ。大技、小技といった多様な攻撃パターンで構成される、観ているものを魅了する攻撃サッカーが浦和戦からお目にかかれるか。

■一丸となって王者の首を狙う浦和

王者・川崎に対し昨年のリーグ戦において唯一、ホーム・アウェー共に無失点で勝利している浦和レッズ。今年も初戦から川崎を叩き、開幕ダッシュに繋げたい。

 キャンプでの紅白戦から好連携をみせている興梠慎三とセレッソから加入の杉本健勇の新しい2トップが今季の浦和の最大の武器と言って良いだろう。7年連続で二桁得点を挙げ、長年にわたって浦和の攻撃陣を引っ張り続ける興梠は昨年の川崎との2試合で計3ゴールを奪っている。高さのある杉本とのコンビは互いにゴールを狙うだけでなく、チャンスを作り出す能力も高く、武藤、柏木、長澤ら二列目からの攻撃も昨年以上の厚みを増すことは間違いない。杉本は興梠との2トップについて「すごくやりやすい」と語っている。
古巣との対戦でもある新加入、杉本健勇の前線での動きに要注目だ。

 もはや「常勝軍団」と呼ばれてもおかしくはない王者・川崎フロンターレに対し、かつてはアジアチャンピオンにも輝き「ビッグクラブ」を目指しながらもここ最近では成績と共に勢いも落ち着いた感のあった浦和レッズ。両クラブとも高い攻撃力を擁し、今季も国内タイトルを狙う川崎と浦和によるゼロックススーパーカップ2019は日本サッカー界という縄張りでボスの座を奪い合う、プライドを懸けた激しいドつき合いが今季最初の公式戦から観られそうだ。

この記事が気に入ったら
「いいね!」しよう