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日本代表としてW杯出場へ 広島の地でチームと共に再起を果たすパトリック

岩崎 充

2017/08/09 08:36

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NEWS

鹿島アントラーズの石井監督を筆頭に、昨シーズンの上位チームにここぞって監督交代劇が起きている今シーズンのJリーグ。

サンフレッチェ広島も2012年の就任以来4年間で3度の優勝を成し遂げた名将、森保監督が成績不振により先月辞任。過去にコーチとして同クラブに在籍経験のあるスウェーデン人、ヤン・ヨンソン氏に再建を託した。

そして状況を打開すべくフロントは、6月末にガンバ大阪からFWパトリック、DF丹羽を獲得。特にパトリックには点取り屋不在の現在のチームにおいて、起爆剤となることが期待されている。

好調ジュビロ相手に1ゴール2アシスト

8月5日の磐田戦では前節に続き先発出場、4−2−3−1システムのワントップに配置されたパトリック。

序盤からDFラインの裏へ積極的に飛び出し決定的なシーンを作ると、先制を許した24分にはロングボールに対しDF大井を背負いながら冷静に胸でパスを送り同点ゴールをアシスト。

後半57分には、自陣から青山の左足のスルーパスに対しDFラインぎりぎりで抜け出たパトリックがGKカミンスキーもかわして移籍後初ゴールをマーク。

 

そしてその2分後には自らドリブルで持ち込むと、右サイドを駆け上がったきたアンデルソン・ロペスへパスを送り味方の3点目をアシスト。

6連勝中、そして堅守を誇る磐田の3バックとの対峙だったが全ゴールに絡む活躍により見事3−2の逆転勝利に貢献、チームも8試合ぶりの勝利となった。

特に特筆すべきはMF青山との縦の関係で、この日は再三青山からのロングボールにパトリックが合わせチャンスを構築。チーム浮上を予感させるホットラインだった。

長期離脱と3年在籍したガンバとの別れ

2012年にブラジルから川崎フロンターレへ移籍すると、その後ヴァンフォーレ甲府→アトレチコ・ゴイアニエンセ(ブラジル)を経て2014年にガンバ大阪へ加入したパトリック。

その後の活躍はご存知の通り、宇佐美との強力な2トップを形成すると国内3冠達成(Jリーグ・ナビスコカップ・天皇杯)に大きく貢献、自身も同年のJリーグベストイレブンに選出された。

しかし2016年10月、練習中の負傷すると診断の結果は右前十字じん帯損傷及び右外側半月板損傷。全治8カ月という重傷を負ってしまう。

自身のTwitterとInstagramでも頻繁に近況を投稿している同選手、同年11月に手術を行うとその後もSNSでリハビリの様子を投稿。その内容からいかにリハビリが長く大変なものかが伺い知れる。

また、リハビリ中の投稿に対して日本のサポーターからも多数の応援メッセージが送られており、多くのサポーターに愛されている選手ということが感じ取れる。

ちなみに2015年からは日本語でも投稿したり、サッカー以外にも家族との写真も多く載せているのだが、目を引いたのはお子さんの運動会の動画だ。

動画1

動画2

圧倒的な走力・・そしてその突進する姿はパトリック選手そのものである。

夢は日本代表として2018年W杯出場

パトリックは、ブラジルのメディアや自身のSNSにて日本国籍の取得及び日本代表として2018年のロシアワールドカップへの出場を望んでいることを明かした。

ちなみに帰化が承認される条件には、最低限の日本語能力や5年以上日本に住んでいること(正しくは日本に住所を有していること)といった条件が存在する。
また、帰化の申請から承認されるまでの期間はおおよそ7ヶ月〜1年程度と言われているそうだ。

2012年に来日したパトリックが無事に帰化できたとしても、2018年夏に行われるW杯の直前となる可能性が高く、ぶっつけ本番での招集は現実的ではないという意見が多数。

現在29歳の同選手、来年を逃すと次のW杯は34歳で迎える2022年大会となり夢の実現は厳しいかもしれない。

それでも189cmという体格を活かしたポストプレーや空中戦はもちろんのこと、スピードも兼ね備えるパトリックはやはり強力な戦力になり得る。

ガンバ大阪で3冠を成し遂げた宇佐美との2トップが日本代表で実現、そんな日は来るのだろうか。

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