昨シーズンまで中国の江蘇舜天や韓国のFCソウルなどで、約3年間主力としてリーグ制覇やCL出場などに貢献するなどの活躍を見せた、エスクデロ競飛王選手が今年から京都サンガF.C.に完全移籍し日本に戻ってきました。
一部ファンの間では日本代表の秘密兵器になりうるのではないか?と噂されているとかいないとか。
そんなエスクデロ競飛王選手のこれまでの経歴をまとめてみました。
アルゼンチン出身の日本国籍 浦和レッズのユース時代
もともとはアルゼンチンに住んでいたのですが、お父さんが浦和レッズの選手だったため、3歳から8歳までの幼少期を日本で過ごします。おそらく父親の影響がかなりあったのでしょう。この時期にサッカーの面白さに魅了されたエクスデロ選手は、故郷アルゼンチンへと帰国した後にベレス・サルスフィエルドのユースに8歳から12歳まで所属します。しかし、お父さんが浦和レッズ下部組織の育成に携わっていたため、仕事の都合で12歳のときに日本へと再来日します。以後は柏レイソルのユースを経てジュニアユース、ユースと浦和の下部組織に所属します。
16歳で浦和のトップチームに登録し、そのままプロ入り
16歳になり、浦和のトップチームでJリーグ公式戦デビューをすると、9月にはそのまま浦和レッズとプロ契約を締結します。2006年のナビスコ杯・FC東京戦で念願のプロ初ゴールをあげると、2007年には日本国籍を取得。翌年にはU-23日本代表に選出され、5試合で1得点。ある程度の活躍はしたものの、サポーターの期待とは裏腹に、しばらくは出場機会に恵まれず...
しかし2009年にフィンケ監督が就任すると、相性が良かったのか途中出場できるようになり、徐々にスタメンとしての地位を確立していきました。5月の柏レイソル戦でリーグ戦初ゴールを挙げると、何度かの負傷離脱をするものの、この年は自己最多となるリーグ戦30試合に出場して、4得点のエクセレントな活躍をします。
2010年に入るとキャンプ中から好調を維持して、3月の鹿島アントラーズ戦では自信初の開幕戦スタメン出場をはたしますが、怪我がちの選手となってしまい、復帰、再発、離脱を繰り返して、残念ながら前年よりも出場試合数を減らしてしまいます。けれど2009年と同じくこの年も22試合で4得点をあげたので、もっと試合に出られていたら10得点ぐらいはとれていたかもしれません。
2011年は終盤まで出場機会に恵まれませんでしたが、監督が日本人に交代してからは1トップのFWとして定着して、前線の起点となりました。しかし11月のアビスパ福岡戦でまたも負傷してしまい、以降の全ての公式戦を欠場。2012年もわずか1試合の途中交代での出場をしたのみで、もはや浦和でのポジションは危ういものとなり、サッカー選手生命の危機に陥っていました。
韓国のKリーグ・中国のスーパーリーグで大爆発!!
by 塩韓スポーツ
そんな燻っていた状況の中で、2012年の7月に韓国・KリーグのFCソウルが、期限付きの移籍としてエスクデロ・セルヒオの獲得を発表しました。
FCソウルは「(エスクデロは)スピードと突破力が優れている。攻撃を活性化させることに期待をしている」とのコメントを当時していました。結果的にこの移籍は、彼のキャリアの分岐点となります。
なんと2012年~2015年の3年間で、Kリーグの86試合に出場して14ゴール14アシストを記録しました!そして2012年にソウルのKリーグ優勝に貢献し、2013年にACL準優勝の一助にもなったのです。まさに破竹の快進撃!
さらに2015年になると中国の江蘇舜天に移籍し、34試合出場し6得点あげましたが、29節の杭州緑城戦では、よもやレヴァンドフスキかもしくはイブラヒモビッチかと見紛うような、とてつもないスーパーゴールを決めます!ほとんど漫画のようなゴラッソのオーバーヘッド!
今日のゴールです!! pic.twitter.com/iIZSbWtKns
— エスクデロ 競飛王 (@chacarita151) 2015, 10月 25
日本代表にも招集してほしい!
組織プレーというよりも個の力を大事にする選手なので、日本代表にいたら異端児扱いされてしまうかもしれません。「重戦車」と呼ばれるプレースタイルで、ドリブルを仕掛けていくタイプ。
’07年に日本国籍を獲得した大きな目的は、日本代表入りを果たすことだったらしく、こんなコメントも残しています。
見ていて感じるのは、『次がある』と思ってプレーしている選手が多いんじゃないかと言う点です。その試合がダメでも、次にがんばればいいと思っているんじゃないかと。Jリーグ時代から感じていたのですが、日本の選手は負けても『大丈夫だ』『次だ』ということを口にする。
でも、僕は違う考えでいます。ミスはその場で取り返すべきだと考える。その試合でやりきれなければ、本当に悔しい。負けはめちゃくちゃ引きずりますよ。なぜ走れなかったのか、なぜチームが機能しなかったかを腹を立てながらも考える。
こういう泥臭くて粘り強い気持ちでプレーができる選手が、日本代表から減ってきているのではないでしょうか?
機会さえあれば、ぜひとも招集してもらってほしいものです♪