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GKジョー・ハートが心配だけど、心配じゃない理由!?

Footmedia

2020/09/07 17:00

2020/09/06 23:04

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今夏、トッテナムに加入した元イングランド代表GKジョー・ハート(33歳)が少し心配だ。

ハートと言えば、一時はイングランド代表の守護神として欧州選手権やワールドカップにも出場経験のある一流のGKだが、クラブチームでは1年半以上もリーグ戦の出場から遠ざかっている。キャリア暗転のきっかけは、ペップ・グアルディオラとの出会いだった。

2016年夏、マンチェスター・シティの正GKを任されていたハートは、イングランド代表としてEURO 2016で全試合に出場し、キャリア最盛期を迎えていた。しかし、グアルディオラ監督がシティにやってくると、即座にレギュラーから外されたのだ。

そこで出場機会を求めてイタリアのトリノやウェストハムにローン移籍し、2018年からはバーンリーに所属していた。しかし、バーンリーでもレギュラーに定着できず、昨季はリーグ戦で1試合も起用されなかった。

ハートは今年5月、メンタルヘルスを取り上げる『BBC』の番組内で「必要とされないことが何より辛かった」とシティ時代の苦悩を明かしていた。「世界で最も重要な監督がシティにやってきて色々なことが起きた。彼は、私を気に入らなかったということではなく、私のプレーの一部分が及第点に達していないと決めつけて私をメンバーから外したんだ。」

バーンリーでも出場機会を失ったことについてハートは「サッカー人生で最悪の時期だが、決して暗い雲に包まれたわけではない」と話した。「試合に出られないのは辛いし、悲しいけど、何とかやっている。学生時代なら選ばれないことは非常に辛だろう。その頃から考えれば今は暗黒期なのかもしれないが、そうじゃないんだ。私はこれを挑戦ととらえている。」

このメンタリティは、生まれつきの才能ではない。実は、2013-14シーズンに人生で初めてメンバーから外される経験をした際、ハートはメンタルコーチに相談していたのだ。「だから当時チームを率いていたマヌエル・ペジェグリーニ監督としっかりコミュニケーションが取れた。誰かに疑問視されても、別に好戦的になる必要はないんだ。孤独にならず、ちゃんと助けを求めるべきなんだ。私は監督の要求に耳を傾け、定位置を取り戻し、リーグ優勝を果たしたよ。」

今年8月、ハートは心機一転、トッテナムに加入した。フランス代表の主将であるGKウーゴ・ロリスとの定位置争いに挑むわけだ。かなり分が悪い挑戦になりそうだ。というのも、プレシーズンの最終戦となった今月5日のワトフォード戦、ハートは2失点を喫し、チームに初黒星を招いてしまったのだ。

しかも1失点目は、軌道が曲がったとはいえ、ロングレンジからシュートだった。英紙『The Sun』はすかさず、「ハートの失態で2部のワトフォードにまさかの敗戦」と見出しを打ったのだ。

それでも、何と言われようがハートは決して諦めないだろう。だから普通の選手ならば心配になる状況だが、ハートに関しては心配ご無用なのかも。

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