Shooty

長谷部誠が今とんでもないことになっている

footidiota

2019/04/24 07:57

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NEWS

2018年のロシアW杯を最後に日本代表引退を決意した長谷部誠。

彼が日の丸を背負った十数年間、日本代表は世界をキャッチアップできる程に成長を遂げ、間違いなく日本サッカー界を躍進させたレジェンドと言っても過言ではない。

そんな代表引退後の長谷部誠が現在所属しているフランクフルトで大活躍していることをご存知だろうか。

ブンデスリーガ公式サイトから彼の特集が組まれるほど素晴らしい働きぶりが評価されているのだ。

長谷部誠は浦和レッズでの活躍を機に2008年にウォルクスブルクへ移籍し早速ブンデスリーガ制覇。

その献身性とクレバーな立ち振舞が評価され、日本人のブンデスリーガ移籍を慣例化させた第一人者となった。

ニュルンベルクを経て2014年からはフランクフルトへ拠点を移し、そこでもチームに必要不可欠なパートとしてピッチで走り回っている。

まさに35歳長谷部誠の最終形態がフランクフルトにあり。

今回そんなドイツを経験しパワーアップした彼のフランクフルトでの活躍ぶりを紐解いてみたいと思う。

ボール捌き

彼がボールを保持している時間はチームは安心してポジショニングに集中することができる。

彼は見事なほどにボールロストしない。

今では懐かしささえ覚えるだろうが、長谷部誠は浦和レッズ時代はドリブルで相手を抜き去り攻撃に出るプレーヤーだった。

そのため味方だけでなく相手との間合いにも神経を尖らせており、ボールを奪われない最適な距離感を作り出している。

仮にプレスを受けたとしても、ドリブルでかわして次のプレーにつなぐことができるわけだ。

このフランクフルトの3バックがボールロストしないことは、サイドラインのダコスタとコスティッチにとっては非常にメリットであり、高い位置にポジショニングできることを意味しフランクフルトの超攻撃的陣形を創出することに繋がっている。

冴え渡るパスセンス

長谷部誠のパスの正確性が昨シーズン辺りからさらにグレードアップしたように私は考える。

彼の精度の高いパスに日本代表も多くの恩恵を受けた。

思えば2011年のアジアカップでカタールに逆転勝利できたのも長谷部誠の鋭いパスがあってのことだ。

当初ドリブラーだった長谷部誠にとって、ここまでのパス能力を培うことができたのは、ウォルクスブルク時代での心境変化だったと私は考えている。

原口元気もブンデスリーガに来て語っていたことの1つに、

・得意のドリブルでドイツでも勝負したいと思っていたが、それでは通用しない。

・ドリブル、パス、様々な要素で一定水準クリアしないと試合に出られない。

このようなことを挙げた。

長谷部誠もこのことについて早くに理解し、このままではダメだと変化に対応していった結果、日本人プレーヤーの特性である正確性を武器にパスセンスを長所にするまで進化を遂げた。

フランクフルトにおいて長谷部誠のパスセンスはビルドアップの面でかなりのメリットがあるのだが、彼から繰り出される「ロングボール」が今のフランクフルトの大きな強みとなっている。

早いリスタートでボールを受けた長谷部誠はそのまま中央へドリブル突破し、ヨビッチへふわりとロングパス。

得点こそ生まれなかったが、ディフェンダーながらこうした決定機創出に貢献できていることはフランクフルトの魅力となっている。

4/23現在で長谷部誠のパス成功率は、ジェルソンフェルナンデスに次ぐチームベスト2の88.5%という高水準をマークしている。

ボールへの執着心

彼のパーソナリティでもある勇敢さなのか、チームを支えるキャプテンシーなのか。

長谷部誠はゴールを死守するべく、ゴールラインギリギリまで諦めない。

例えかわされたとしても、どこまでも追いかけるねちっこさを備え持っている。

かなり前がかりな戦術をもつフランクフルトは守備のピンチも少なくない。

最終ラインの残っているディフェンダーと守護神トラップで守備陣形を整えないければならないことがあるのだが、ゴールマウスに入って身体を投げ売ってでも死守するプレーを見せている。

ボールへの執着心はこれだけでなくデュエル勝利数にも現れており、4/23時点でリーグ戦でのデュエル勝利数は199。

これはバイエルンのズーレやフンメルスを上回っている。

フランクフルトは現在ブンデスリーガ4位、ヨーロッパリーグセミファイナル進出と順風満帆なシーズンをここまで過ごしてきた。

シーズン終了まで残り1ヶ月を切り、ここからの試合が今シーズンの最終テストになる。

リーグ戦では32節のレヴァークーゼン、最終節のバイエルンが、ヨーロッパリーグではチェルシーとのセミファイナルが大一番となる。

果たして今シーズンが最高の出来栄えだったと言える日が来るのだろうか。

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