右足の得点を増やせば“メッシ化”?
逆に、最初は大変だが、後に結果が出やすいのが“右足の活用”だ。堂安は、ほとんど右足を使わない。その右足の技術を左足のレベルに引き上げ、右足での得点や右方向へのドリブル突破、右足でのセンタリングを増やせば、目に見えてプレイの幅が広がる。左足のプレイは一級品なので、これに右足のプレイが加われば鬼に金棒だ。DFにとって、今以上に厄介な選手になるだろう。筆者としては、両足を使いこなす堂安を見てみたい。
堂安が憧れだと公言するリオネル・メッシも、キャリア序盤は右足での得点がほとんどなかった。キャリアをスタートした2004-2005シーズンは、右足での得点は0点だったが、今では10ゴール以上決めるシーズンもある(左足では倍以上決める)。メッシが2016年に500得点を記録した際には、BBCスポーツがメッシの得点割合を公表。左足406得点、右足70得点、ヘディング21得点という数字も明らかになっている。
BBC Sport – How Lionel Messi reached his 500-goal milestone for Barcelona and Argentina https://t.co/ROr6o6Fpkr
— Leo Messi (@imessi) 2016年4月18日
堂安も、右足の得点を増やせば、相手に与える脅威が倍増するだろう。ややもすれば、日本人最高のキャリアを築くかもしれない。
FWコンバートなら得点増? 大迫勇也不在時の代替プランになる可能性も
もう一つの選択は、南アフリカW杯などで活躍した本田圭佑のように、FWへコンバートすることだ。ペナルティエリア内ではドリブルよりシュートが求められるため、1タッチ目、2タッチ目のプレイが重要視される。右サイドのライン際からカットインする時より、左足だけという状況があまり苦にならないだろう。得点機会も自然と増えるだろう。
また近年の日本代表のFWは、大迫勇也のように前線でのボールキープが求められる。体幹がいくぶんしっかりしている堂安なら、その役割も果たせる可能性がある。日本代表は、大迫がいなくなると別種のチームになるという問題に直面しているので、堂安のFWコンバート案は、大迫不在時の代替プランとして、一度試してほしい。
Japan's shots on target against IR Iran:
Goal ⚽️
Goal ⚽️
Save 👋
Goal ⚽️Efficiency. pic.twitter.com/j1SNtPHnip
— #AsianCup2019 (@afcasiancup) 2019年1月28日
堂安は今後、はたしてどのような選択をするのか。その答えと、それに伴う結果は、今後数年ほどで明らかになるだろう。
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