J1リーグ1stステージも、残り1試合となりました。現在首位に立ち、優勝に王手をかけているのは鹿島アントラーズ。6/25のアビスパ福岡戦に勝利。これがアントラーズに残された最後の壁となっています。このような重要な試合にかかるプレッシャーは、計り知れないものがあるでしょう。しかし、そんな重圧をものともしない男がいます。背番号34のFW、鈴木優磨選手をご存知でしょうか。鹿島アントラーズの将来を背負う、期待の若武者を紹介します。
鹿島一筋!まさにチームの顔になり得る存在
by FREAKS+
名前:鈴木優磨
生年月日:1996年4月26日生(20歳)
出身:千葉県銚子市
身長:181cm
ポジション:フォワード
小学生の頃から鹿島アントラーズのスクールに通っていたという鈴木選手。その後もジュニアユース、ユースと鹿島一筋でサッカーを続けてきました。そして2015年にトップチームに昇格。シーズン序盤はJ3のU-22選抜での出場が続きましたが、2ndステージの柏レイソル戦でJ1デビューを飾ります。その後は決して多くない出場機会を「ゴール」という結果に繋げ、「流れを変える選手」として公式戦10試合に出場しました。迎えた今季は開幕戦で得点するなどアピールを続け、ここまでほぼ全試合で出番を得ています(16試合中14試合に出場)。弱冠20歳ということもあって粗削りさが残りますが、それこそが彼の持ち味。どんなDFにも物怖じしないメンタルの強さは現在の日本にはあまりいないタイプのFWです。
生粋の点取り屋 光る勝負強さ
鈴木選手については記事冒頭で「重圧をものともしない」と紹介しました。それは彼がこれまで積み重ねてきた8得点を振り返るとよく分かります。
鈴木優磨選手得点データ
このように見ると、彼がいかに試合終了間際に強い選手なのかが分かります。途中出場が多いから当たり前なのでは?と思われるかもしれませんが、「勝負強いからこの時間に投入される」と考えるべきでしょう。さらに勝点に直結するゴールも多く、鈴木選手が強いインパクトを残している所以はここにあるわけです。G大阪や浦和レッズ、柏レイソルといった強豪相手に次々と得点をしているあたりに、大物の予感を漂わせますね。先日の浦和レッズとの大一番では、「決める自信があった」とPKのキッカーを自ら志願。重要な場面でキッチリと決める強心臓ぶりを発揮しました。
得点後にエンブレムを触る姿からもアントラーズ愛を感じさせます。by 鹿島アントラーズ原理主義
エリア内で誇る強さは一級品 ゴールパターンは
by 鹿島アントラーズ原理主義
鈴木選手の特徴は抜群の得点感覚。チャンスを確実に生かすゴール前の嗅覚は、日本代表の岡崎慎司選手を連想させます。Jリーグで決めた得点すべてがペナルティエリア内でのシュートであることがそれを裏付けています。特に得意なパターンはクロスに合わせる形。Jで挙げた8得点の内、PKを除く6得点すべてがクロスを中央で合わせたものです。その内ヘディングが4点。上背でディフェンダーを圧倒しているわけではありませんが、長谷川祥之氏直伝のタイミングと思い切りの良さでゴールを量産します。アントラーズのピッチを広く使う攻撃において、彼の「強さ」はチームにフィットしていると言って良いでしょう。今季の開幕戦でも、元日本代表の今野泰幸選手の上からヘディングシュートを叩き込みました。
苦しんだ今季 チームを優勝に導けるか
開幕戦で決勝ゴールを決め、幸先の良いスタートを切った今シーズンでしたが、その後はノーゴールが続く厳しい状況に。「得点力」が最大の武器である鈴木選手にとっては苦しい時期が続きました。スタメン出場もここまで2試合に留まり、右サイドハーフで起用されることも。そんな中、今季2度目のスタメンとなった第13節の名古屋戦。ビハインドで迎えた86分に鈴木選手が同点ゴールを決めると、アディショナルタイムにはカイオ選手が逆転ゴールを決めて勝利。この試合でチームは波に乗りました。現在5連勝中と、優勝に向けてはこれ以上ない好調ぶりを見せています。
by J’s GOAL
苦しいところで何度もチームを救うゴールを決めてきたスーパーサブ・鈴木優磨。90分平均得点は0.79でリーグ5位。大久保嘉人選手や鹿島のエース・金崎夢生選手よりも良い数字を持っています。不屈の魂を持つ20歳の若武者は「大好物」である大一番でどんなプレーを見せてくれるのでしょうか。異常なほどの勝負強さを見せる男がチームを優勝に導きます!