by スポニチアネックス
どこからでもゴールを狙う貪欲さと、確実に仕留める技術力を有した万能型スタイルで、Jリーグ史上初となる3年連続得点王の座に輝いた大久保嘉人選手。
数々の舞台で活躍したストライカーも気が付けば33歳でベテラン選手の1人となりました。その激動のキャリア模様をご覧ください。
成り上がりの兆し
超高校級ストライカーとして名を馳せていた大久保選手は、2001年に国見高校からセレッソ大阪に入団しました。初年度にはチームがJ2に降格してしまいましたが、翌年には18得点を記録した攻撃力でチームを牽引し、再びJ1の舞台に戻ります。
Jリーグ、アテネ五輪、飛び級でのA代表デビューといった種々の奮闘が評価され、2004年には本場スペインリーグに所属するマジョルカへと移籍します。
不遇と好調のジレンマ
期待された本場での挑戦でしたが出場機会に恵まれないことも多く、通算39試合5ゴール6アシストという結果を残しつつも、セレッソに復帰することになります。
しかし再びチームはJ2に降格。移籍したヴィッセル神戸では左MFでのプレーで新境地を開拓し、日本代表のレギュラーとして定着しましたが、ドイツブンデスリーガ所属のヴォルフスブルクでの海外再挑戦では結果を残せず、再び神戸へと復帰。
2010年の南アフリカW杯では、2大会ぶりの決勝トーナメント進出の立役者として活躍しましたが、その後は怪我やコンディションの不調が目立ち、またしてもJ2降格の憂き目に遭ってしまいました。
新天地での覚醒
次なる新天地となった川崎フロンターレでは、水を得た魚の如く覚醒しゴールを量産します。
司令塔の中村健剛選手との相性は特に抜群で、移籍初年度には26得点、翌年には18得点、そして今季は23得点を記録し、J史上初の3年連続得点王となったのです。2014年にはサプライズ招集として代表メンバーに名を連ね、W杯ブラジル大会を戦いました。
療養中の莉瑛夫人をはじめ、家族、スタッフ、チームメイトのサポートがあってこその得点王と語る大久保選手の、Jリーグ歴代通算得点記録の更新や、今後の更なる飛躍に期待していきましょう!
プロフィール
大久保嘉人(おおくぼよしと)
1982年6月9日生まれ
170cm73kg 右利き FW/MF