17シーズンぶりにプレミアリーグに返り咲いたリーズのエースストライカーは、頭もいいが鼻もいいようだ。
久しぶりにプレミアリーグに復帰したリーズのFWパトリック・バンフォード(27歳)が絶好調だ。開幕節のリヴァプール戦で今季初ゴールを決めると、そこから3試合連続ゴール。チームもリヴァプール戦こそ3-4で落としたが、以降2連勝と好調を維持している。
攻撃を牽引するバンフォードは、頭脳明晰なことでも有名だ。高校時代には飛び級で試験に合格し、あのアメリカのハーバード大学から奨学金制度で誘いを受けたほど。だが本人はフットボールのキャリアを優先。名門大学の誘いを断り、2012年に18歳にしてチェルシーに引き抜かれた。その後はローン移籍を繰り返し、2018年からリーズに所属している。
バンフォードは、とりわけ語学力に長けている。先日、アジアのTV局『Astro』のインタビューで何か国語を喋れるのか聞かれると、英語以外に3か国語を操ると明かした。「学生時代にフランス語とドイツ語を学んだ。フランス語は堪能で、ドイツ語はそれなりにできる。スペイン語は喋れないけど何を言っているかは全て聞き取れる。」
チームメイトの通訳を買って出たこともあるというバンフォード。今ではすっかりリーズのエースに定着しているが、これまでは決定力不足を憂うる声も聞かれた。だが今季は開幕から3戦連続ゴール。プレミアリーグという最高峰の舞台で結果を残している。
先週末のシェフィールド・ユナイテッド戦でも決勝ゴールを決めて1-0の勝利に貢献した。試合終了間際の88分、ジャック・ハリソンのクロスを頭で合わせてネットを揺らした。見事なヘディングシュートに見えたが、試合後に『BT Sport』のインタビューで「鼻に当たったシュートだったけどゴールはゴールさ」と笑った。
バンフォードは左サイドからのクロスに対して、GKの位置を確認しながらコースを狙って決めたのだ。ちゃんと頭に当てているように見えるが、本人曰く鼻に当たったそうだ。頭もいいが、鼻も使えるということだ。
🔥 Only player in #LUFC history to score in their first three top flight games for the club? @Patrick_Bamford pic.twitter.com/eZKNnBtt7K
— Leeds United (@LUFC) September 27, 2020
実は、このゴールは計算し尽くされた得点なのだ。バンフォードはシェフィールド・ユナイテッドの自慢の3バックの弱点を研究していたようで、試合前にチームメイトのハリソンに「中央のCBとファーサイドのCBの間に飛び込むので、そこに放り込んでくれ」と要求していたのだ。
実は前半にもハリソンから好クロスを貰っていたが、その時は決めきれなかった。「でも後半は決めることができた。僕を信じてハリソンがクロスを送ってくれたおかげ」と説明した。
"It came off my nose but I'll take it!" 😂
"Every shot he saved, their players were like 'who is this guy?!'"
Goal machine @Patrick_Bamford pays tribute to keeper @MeslierIllan after Leeds' late win 👏
🎙️ @msmith850 pic.twitter.com/RozuBL2xK4
— Football on BT Sport (@btsportfootball) September 27, 2020
ちなみに、この試合で“マン・オブ・ザ・マッチ”に選ばれたのは20歳のGKイラン・メリエ。神がかり的なセーブでリーズを救った守護神について、バンフォードも「彼がシュートを止めるたびに、シェフィールド・Uの選手は『こいつは誰なんだ?』という感じだったね!」と絶賛した。
次節、リーズはペップ・グアルディオラ率いるマンチェスター・シティとの大一番を迎える。頭脳明晰で、“鼻が利く”ストライカーに注目しよう。