アーセナルに激震が走ったのは昨夏のことだった。
クラブキャプテンを務めていたDFローラン・コシェルニーが、夏の海外遠征への帯同を拒否し、移籍を志願したのだ。結局、クラブは同選手の希望を尊重して彼の母国であるフランスのボルドーへの移籍を認めた。
“キャプテン問題”には慣れているはずのアーセナルファンも、これにはショックを受けただろう。何よりショックだったのは、ボルドーが投稿した動画の内容にあったはず。
コシェルニーは、ボルドーの公式ツイッターアカウントに掲載された動画の中でアーセナルのユニフォームを脱ぎ捨て、下に着ていたボルドーのユニフォームを披露したのだ。
Nouveau joueur, nouveau maillot, retrouvez-le dès maintenant ici ➡ https://t.co/6Jb2BRKbIo pic.twitter.com/eCfsGaSUYS
— FC Girondins de Bordeaux (@girondins) August 6, 2019
これにはサポーターのみならず、クラブOBも口を揃えて同選手を非難した。元アーセナルの守護神、デイヴィッド・シーマンは英国ラジオ局『talkSPORT』に「例えボルドーの提案であっても撮影を断るべき。あれは侮辱だと思う」と憤りを口にした。
アーセナルでストライカーとして活躍したイアン・ライトも「心が痛い」とツイート。「9年間お世話になったクラブに対して、こんな失礼なことはない。恥を知るべきだ。辞め方もそうだが、それだけでは飽き足らず、さらにクラブを侮辱したんだ。」
そんな批判を受けていたコシェルニーが、一年の時を経てようやくアーセナルに謝罪したという。『talkSPORT』によるとコシェルニーは「アーセナルでは9年間も素晴らしい時間を過ごせた。あの動画がちょっとした問題になったのは知っている。ファンに謝りたい。ああいう影響を及ぼすとは思わなかった」とフランスのメディアに語ったという。
彼の退団以降、アーセナルはさらなるキャプテン問題や監督交代を経て、ようやく再浮上しつつある。キャプテンに泣かされることの多いアーセナルだが、今チームに安定をもたらしているのも“歴代キャプテン”の一人だ。