今や世界屈指のPKキッカーと言っても過言ではないだろう。レアル・マドリードのスペイン代表DFセルヒオ・ラモス(34歳)のことだ。
ラ・リーガ第34節アスレティック・ビルバオ戦(1-0)では、決勝点となるPKを決めた。スペイン紙『アス』によると、S・ラモスはこれで22本連続でPKを成功させているという(PK戦のデータを含む。またスペイン代表でのPKもカウント)。2018年5月に行われたセビージャ戦でPKを失敗してから、2年以上も100%の成功率を誇っているのだ。
©️⚽🎯 ¡@SergioRamos infalible desde el punto de penalti!#RMLiga | #AthleticRealMadrid pic.twitter.com/yx4lbuZ2r5
— Real Madrid C.F.⚽ (@realmadrid) July 5, 2020
スペイン紙『エル・パイース』によると、S・ラモスはプロデビュー以来、PKを35回蹴ってきたそう。そのうち失敗は4回だけで、成功率は88.6%となっている。
ラ・リーガに限れば、失敗は上記セビージャ戦の1本だけ。成功率は93.3%まで上昇し、2004-05シーズン以降では、ウルグアイ代表FWクリスティアン・ストゥアーニ(成功率100%/17本すべて成功)、スペイン人MFシャビ・プリエト(成功率95.2%/21本中20本成功)に次ぐ3番目の好記録になるという。
とはいえ、S・ラモスも最初からPKが得意なわけではなかった。2010年のビルバオ戦で蹴った初めてのPKこそ成功させたものの、最初に蹴った8回のうち3回で失敗(成功率62.5%)。2012年のチャンピオンズリーグ準決勝では、バイエルンとのPK戦でキッカーを務めたが、枠外に吹かす失敗を犯した。試合後には相手GKマヌエル・ノイアーから「(S・ラモスは)ゴールの上に蹴っとばすのが好きだなんて知らなかったよ」と、屈辱的なコメントを貰っている。
当然、多くの批判を浴びることとなったが、そこで逃げないのがS・ラモスなのだ。数カ月後に行われたユーロ2012のポルトガル戦では、“パネンカ(チップキック)”でPKを成功。「最初から狙っていた」と強心臓ぶりを見せつけた。以後、“パネンカ”はS・ラモスの代名詞にもなった。
「PKキッカー? こういった先が読めない状況の方が、自分はやりやすい。このような状況では、自分こそが理想的な選手だ」
ビルバオ戦が終わったあと、S・ラモスはそうコメントした。失敗を恐れない男は自ら責任を負うことを、まるで楽しんでいるかのようだ。
データ会社『Opta』によると、レアルではあのクリスティアーノ・ロナウドがPKを25本連続で成功させたことがあるという。その記録に並ぶにはあと3本。マドリディスタはラ・リーガの覇権争いと同じくらい、キャプテンのPK記録の行方を見守っている。
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