21日にグッディソンパークで開催されたマージーサイド・ダービーは、過去最低の内容だったと一部で酷評されている。
236回目となったマージーサイド・ダービーは、新型コロナウイルスの影響で史上初の6月開催、さらに無観客という過去に例を見ないダービーだった。その影響に加え、両チームとも3カ月ぶりの公式戦とあって、激戦必至のマージーサイド・ダービーにしてはかなりの凡戦で、現地では「史上最低のマージーサイド・ダービー」と酷評する声も聞かれる。
英紙『Daily Mirror』の記者は「忘れてもいいダービーマッチは、ファン不在でライバル意識も低下」と題して、いつもの激しさが失われたことを嘆いた。「フィットネスや情熱は確認できたが、最も歴史ある対戦を象徴してきた激しいタックルは当然ながら鳴りを潜め、インテンシティを欠いた。」
一方で地元紙『Liverpool Echo』は、マージーサイド・ダービーの歴史において初の無観客に加え、史上2度目の「19時」キックオフについても「普通じゃない」と言及した。実は、前回19時にキックオフしたのは1967年のこと。皮肉なことに、その時の観客数は10万人強で、歴代有数の観客数だった。対照的に今回は史上最少の「0人」となった。
This isn't normal… https://t.co/LXxEElA29o
— Liverpool FC News (@LivEchoLFC) June 21, 2020
英紙『The Telegraph』は無観客の影響を指摘した。「先発メンバーさえも無観客を考慮したように見えた。ダービーで恒例の“有毒な観客席”が健在だったら南野拓実を使っただろうか? 疑わしい。」
さらに元イングランド代表FWクリス・サットンも、英紙『Daily Mail』のコラム内でこう言及。「プレミアリーグ再開後から数えて11戦目だったが、最もサポーターの不在を痛感した試合だった。マージーサイド・ダービーとしては、かなり退屈だった。」
そして、この試合に期待していたファンはもっと落胆したようだ。というのも、リヴァプールは30年ぶりのリーグ制覇まであと一歩。対するエヴァートンは、マージーサイド・ダービーで10年ぶりの勝利を目指していたのだ。
そのためSNSでは「史上最低のマージーサイド・ダービー」つぶやくファンも多かったという……。
HALF-TIME Everton 0-0 Liverpool
It's all square after 45 closely-fought minutes#EVELIV pic.twitter.com/lcj4DNdhP3
— Premier League (@premierleague) June 21, 2020