セルヒオ・ラモスといえば、レアル・マドリード史上もっともタイトルに恵まれたキャプテンの一人だろう。
2015年夏、イケル・カシージャスの後を継いでキャプテンに就任すると、チャンピンズリーグ(CL)3連覇を含む「11」のタイトルを獲得。近年の成功の象徴となっている。
さらに2005年の加入から数えれば、タイトル数は「21」まで増える。これはマルセロやマノーロ・サンチスと並ぶクラブ歴代2位の記録だ。トップに君臨するのはパコ・ヘントで23個。今季はすでにコパ・デル・レイで敗退を余儀なくされたが、リーガ・エスパニョーラとCLで頂点に立てば、名実ともに最高のキャプテンとなる。
しかしその内訳を見てみると、興味深いことが見えてくる。リーガ・エスパニョーラ、スーペルコパ・デ・エスパーニャ、チャンピオンズリーグ、そしてクラブワールドカップと、いずれの大会でも優勝回数が「4回」で並んでいるのだ。
■S・ラモスのレアルでの獲得タイトル(計21個)
リーガ・エスパニョーラ/2006-07、2007-08、2011-12、2016-17
コパ・デル・レイ/2010-11、2013-14
スーペルコパ・デ・エスパーニャ/2008、2012、2017、2019-20
チャンピオンズリーグ/2013-14、2015-16、2016-17、2017-18
UEFAスーパーカップ/2014、2016、2017
クラブワールドカップ/2014、2016、2017、2018
“背番号4”をつけるS・ラモスらしいとも言えるが、本人がそれで満足するはずもない。カップ戦に比べると、リーグ戦の優勝回数は“少なすぎる”からだ。たとえば、サンチスは8回、ヘントに至っては12回にわたってスペイン王者に輝いてきた。リーグ戦よりもCLの方がビジネス的な価値は大きいとはいえ、S・ラモスの在籍年数(15年)を考えると物足りなさは否めないだろう。
だからこそ、自身初となる“5度目の優勝”に向けてモチベーションは高いと『マルカ』は伝えている。過去4度のリーグ優勝を振り返っても、2007年、2008年、2012年、そして2017年と、キャプテンとしてトロフィーを掲げたのは1度だけ。首位バルセロナを2ポイント差で追いかける今季は絶好のチャンスと言える。
34歳となったS・ラモスの、「4」の壁を乗り越える戦いに要注目だ。