12月に来日!南米王者アトレティコ・ナシオナルってどんなクラブ?前編

日に日に寒さが厳しくなってきています。この時期は、ヨーロッパではシーズン序盤戦を終えて徐々に各クラブの勢力図もはっきりとしつつあり、南米やアジアではシーズンが大詰めを迎えるなど、絶好のフットボールシーズンと言っていい時期かもしれません。

このフットボールシーズン真っ只中の12月に日本で開催されるのがFIFAクラブワールドカップです。2016年大会には昨シーズンのUEFAチャンピオンズリーグを制したヨーロッパ王者レアルマドリー(スペイン)を筆頭にクラブ・アメリカ(メキシコ)やオークランド・シティ(ニュージーランド)といった、常連チームが多く名を連ねています。そんな中、こうした常連チームに混じって出場権を得たのが今年のコパ・リベルタドーレスを圧倒的な強さで制したクラブ・アトレティコ・ナシオナル(コロンビア)です。アトレティコ・ナシオナルなんて聞いたことないという人やコロンビアのクラブってそもそも強いの?など、さまざまな疑問を持つ方も多いことでしょう。そこで今回は南米王者アトレティコ・ナシオナルについて紹介したいと思います。

by VAVEL.com

クラブの紹介

クラブ・アトレティコ・ナシオナルはコロンビア三大都市の1つ、メデジンに本拠を置くコロンビア屈指の名門クラブで、チームカラーは緑と白を基調としています。コロンビア国内では最多優勝を誇り、首都ボゴタに本拠を置くミジョナリオスFC、カリに本拠を置くアメリカ・デ・カリと並び称されコロンビア屈指の強豪クラブとして知られています。南米には同じ名前のクラブが複数存在するために、旧称のナシオナル・メデジンと呼ばれることもあります。

南米王者を決めるコパ・リベルタドーレスを今年も含めて2度制しており、1989年にレネ・イギータ、アンドレス・エスコバルらコロンビア代表の主力を多数擁して初優勝を果たしました。今年の南米制覇はそのとき以来の快挙で、コロンビアのクラブとしてもコパ・リベルタドーレスを制するのは2004年のオンセ・カルダス以来12年ぶりというサプライズでした。

by IL BUZZ

栄光の歴史

アトレティコ・ナシオナルの歴史はヨーロッパや南米のクラブとしては比較的新しく、戦後間もない1947年に設立されました。クラブカラーの緑と白は本拠を置くメデジン市の属するアンティオキア県のカラーに由来します。国内でのリーグ戦は過去に15回優勝しており、もちろんこれは前述した通り国内最多です。2015シーズンは後期リーグを制して今年のリベルタドーレスの出場権を獲得しています。

アトレティコ・ナシオナルに在籍経験のある選手としては、前述のレネ・イギータ、アンドレス・エスコバルを筆頭にファウスティーノ・アスプリージャ、ビクトル・アリスティサバルら80年代後半から90年代にかけてコロンビア代表を支えた主力がいます。また、長くインテル(イタリア)の主力として活躍したイバン・コルドバや、現在のコロンビア代表選手だと守護神ダビド・オスピナ(アーセナル/イングランド)、2014年ブラジルワールドカップでのネイマールとの因縁で話題になったDFフアン・カミロ・スニガ(ワトフォード/イングランド)、コロンビア期待の若手アタッカーとして一時期かなり期待されていたフアン・フェルナンド・キンテーロ(FCポルト/ポルトガル)、ビクトル・イバルボ(パナシナイコス/ギリシャ)などもOBで、錚々たるメンバーが揃っています。

今シーズンのリベルタドーレス優勝メンバーにも、ペップ率いるマンチェスター・シティ(イングランド)に今夏引き抜かれ、今シーズンはレンタルでデポルティーボ・ラ・コルーニャでプレーするマルロス・モレノ(コパ・アメリカ・センテナリオ2016コロンビア代表)やアヤックス(オランダ)に移籍したDFダヴィンソン・サンチェスら近未来のコロンビア代表を背負うことになるであろう若くて優秀なタレントを多く輩出しており、何人かの選手たちは12月に日本でそのプレーを見せてくれるかもしれません。

by EL PAÍS

後編では、今シーズンのコパ・リベルタドーレスでのクラブの戦いぶりと現所属メンバーについて書いていきます。

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