現役マケドニア代表がJ到来!セレッソ大阪ベサルト・アブドゥラヒミ選手とは?
7月26日に現役マケドニア代表ベサルト・アブドゥラヒミ選手が、KSCロケレン・オーストフランデレンからセレッソ大阪に期限付き移籍で加入しました。背番号は10番であり、あのディエゴ・フォルランと同じナンバーです。同選手はテクニカルなドリブルと素早い加速を活かした推進力で、サイドを制圧するタイプの選手です。彼の経歴やプレースタイルを踏まえて、考察していきます。
ベサルト・アブドゥラヒミ選手by Cerezo OSAKA
ユース時代はクロアチア屈指の天才ドリブラー
ベサルト選手はロコモティフ・ザグレブなどのユースチームを経由して、NKザグレブに入団します。その間、クロアチアのユース代表で右ウィンガーのポジションに定着。圧倒的な加速、鋭い飛び出し、変幻自在のドリブル、卓越したシュートセンスで右サイドを支配しました。彼の独特な緩急をつけて入るカットインは非常に鋭く、相手守備陣を混乱に陥れました。
その才能は欧州中で注目の的となり、ラツィオやクロアチアの名門ディナモ・ザグレブからオファーを受けるほどでした。しかし、NKザグレブのメディッチ会長が欲をかく形で、ベサルト選手を放出することはありませんでした。その後、同クラブは2部へ降格。それがきっかけで、自身の価値を大きく下げてしまいます。現在は両親の故郷であるマケドニア代表で、サイドを担っています。
ジャーニーマン!既に4つの国を渡り歩く
彼はJリーグに来るまで祖国を合わせて、4カ国を渡り歩いてきました。NKザグレブ所属時の2013-2014シーズン途中に、イスラエルの強豪ハポエル・テルアビブFCへ期限付き移籍し、レギュラーとして活躍。
次にベルギーのKSCロケレン・オーストフランデレンに完全移籍で加わります。そこではジョーカー的な役割を担当、出場すればドリブルで違いを作る場面もありました。
その後、シーズン途中にカザフスタンの名門FCアスタナに期限付きで入団。しかし、同クラブでは定位置を掴むことはできずに退団しました。現在は5カ国目となる日本のセレッソ大阪にローンで加入、7月31日の京都サンガ戦にて途中出場し、Jリーグデビューを果たしました。
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セレッソ大阪でどのような活躍をするのか
彼の特徴は右サイドからしかけるドリブルです。テクニカルなドリブルとスピードに乗った攻撃参加を持ち合わせ、変幻自在の緩急によって相手を抜き去ります。しかし、近年の彼はフィニッシュの精度が下がり気味であり、得点ではなくチャンスメイクに秀でた選手に変わりつつあります。イメージとしては、ウェスタン・シドニー・ワンダラーズに移籍した楠神順平選手に近いかもしれません。
セレッソ大阪は彼をトップ下と目して獲得したと言われていますが、サイドを主戦場にしてきた彼がフィットするか不透明な状況です。彼がフィットすれば、かつてクロアチアの天才ドリブラーといわれたポテンシャルを示す形で、活躍することは間違いないでしょう。その才能とテクニックは、J2を盛り上げる起爆剤になるかもしれません。