by CDTOficial
スペイン1部昇格プレーオフ決勝、初戦を柴崎のアシストにより1−0で勝利したテネリフェはアウェイでヘタフェとの最終決戦に挑んだ。
【前半】柴崎の2戦連続のアシストもチームは3失点
テネリフェは初戦同様のスターティングメンバー、柴崎も前試合同様左MFで起用された。
前半、テネリフェはロングボール主体で前線のアマト、ロサーノへ放り込む展開。一方守備では最終ラインとボランチの間に広大なスペースを与えてしまい、ホームのヘタフェはバイタルエリア手前から起点を何度も作っていく。
柴崎もCKやFK以外ではなかなかボールに触れない時間が続いた。
すると8分ヘタフェがCKを得ると、味方がヘッドで落としたボールにファウリンがダイレクトで押し込みヘタフェが先制。
11分には中盤中央で柴崎がボールを受けるも相手二人のプレスに合いボールをロスト。そのまま左SBダミアン・スアレスの起点からボールを繋がると最後は逆サイドでフリーのパチェコがゴールを決めて2−0。2戦合計2−1となりヘタフェが優位に。
反撃に出るテネリフェは左サイドからのアーリークロスは跳ね返されるがセカンドボールを拾うと、中央から左サイドへ流れフリーとなった柴崎へボールを供給。
これを柴崎がダイレクトでグランダーのクロスをDFとGKの間のスペースへ送ると、これに走り込んだロサーノがスライディングで合わせて1点を返す。
この段階で2戦合計2−2、アウェイゴールの差でテネリフェが昇格へと近づいた。
試合はその後もヘタフェペースは変わらず。テネリフェのDFとMFの間を突くヘタフェに対し、柴崎も懸命に戻りスペースを埋めていく。
しかし36分、中央を崩されたテネリフェは左サイドから侵入したモリーナに至近距離からシュートを浴びる。これはGKが弾くもこぼれ球をまたもパチェコに決められてしまいスコアは3−1。
2戦合計3−2となり再びヘタフェが優位な状況になる。
その後スコアは動かず前半終了、シュート数はヘタフェの10本に対しテネリフェはわずか1本。また支配率もヘタフェが65%となり前半は圧倒された。
後半:まさかの交代で単調なプレーに終始
後半50分、早い時間にテネリフェが動く。守備に回る時間が多かった柴崎に代えてアーロンを投入。
そのままセットプレーを担当したアーロンは、5分後のCKのシーンではこぼれ球に対し自ら切れ込みシュート放つものDFにブロックされる。
さらにテネリフェは61分に右MFスソも下げ、両サイドの選手を代え打開を図る。
単発での裏へのロングボールにわずかな期待があるテネリフェだが、ヘタフェの最終ラインも集中してこれを防ぐ。
終盤にはFWの枚数を増やしさらにパワープレーで押し込むも、ヘタフェのGKグアイタのファインセーブもありゴールは奪えない。
結局後半はスコアは動かず、前半の3失点が最後まで響きヘタフェが勝利。この結果、テネリフェの昇格は夢と消えた。
敗退により注目される柴崎の去就
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勝利したヘタフェはGKグアイタ、CBカタ・ディアス、FWモリーナとリーガで豊富な経験を持つベテランがこの日は活躍。
残念ながらテネリフェとの戦力差は大きかったのは事実だ。
準決勝でゴールを決め、ヘタフェでの初戦でもアシストを決めテネリフェのキーマンとして注目を集めていた柴崎だが、この日は左サイドで起点とはなれなかった。
連戦による疲労の蓄積もあり後半早々に退いてしまった事で、攻撃にアクセントを加える選手を失ったテネリフェはパワープレー以外に活路は見出させず残念な結果に終わった。
また、個人的には左サイドで柴崎の相棒となるSB、フランス人カミーユがこの日ブレーキとなった印象だ。攻撃でも有効なプレーはなく、3失点目も緩い守備で容易にシュートを許してしまった。
あと一歩で昇格を逃したテネリフェは柴崎との契約は6月30日まで。
移籍当初こそ体調不良で不安を覗かせたが、昇格プレーオフでゴールやアシストという結果を残し強烈な印象を残した柴崎。
来シーズンは違うチームでスペイン1部での活躍が見れるかもしれない。