もう一度三浦知良選手の話に戻ると、恐らく本田選手はカズ派というわけでもないと思います。「経営者」としてのビジョンをすでに持っているからです。しかし「ベテラン」選手として、本気で日本代表でロシアワールドカップに出場することを考えれば、もう一度トレーニングから見直しする必要があるでしょう。
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これまで本田選手はトップ下やウイングなど2列目のポジションでプレーしてきました。インタビューでも「ゴールに近い位置でプレーしたい」と語っており、強いこだわりを持っています。しかしもともとスピードのある選手ではない上に、身体能力の低下も見られ、もはやサイドでのプレーに無理が来ています。ポジションを下げるかどうかはともかく、ピッチ中央でプレーすることが望ましいでしょう。
「経営者」本田圭佑
テレビ東京『FOOT×BRAIN』、ソーシャル経済ニュースアプリ『NewsPicks』などで特集が組まれたりしているので知っている方も多いと思いますが、本田選手はサッカースクール「SOLTILO FAMILIA」を開設、オーストリア・SVホルンの経営に参入、MIT特別研究員など「経営者」としての活動も精力的に行っております。またサッカーの育成問題だけではなく教育問題全般に興味を持ち、この夏は東南アジアなども回っていました。
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日本の教育、育成問題に切り込む
『NewsPicks』の特集の中で、本田選手は元ライブドア社長の堀江貴文氏と対談しており、その中で人材を最大の資源と捉え教育の重要性に関して共鳴しています。三つ子の魂百までという諺にもある通り、3歳までに何をするのか、サッカー、そしてスポーツというフロンティアを突き進むイノベーターとして大きなビジョンを抱えています。現在、サッカー先進国と比較して日本のサッカーは確実に遅れをとっています。なでしこJAPANキャプテンの宮間あや選手が以前「女子サッカーを文化に」と発言しましたが、サッカーを文化にしていく上で育成問題の改善は避けては通れない課題でしょう。
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近年の日本代表、そして日本サッカー全体が低迷気味にある中、将来について高いビジョンを持ち実行に移している本田選手に、筆者は非常に注目しています。そんな彼の「サッカー選手」としての部分に、今一度期待が持てるように。「復活」を祈り、日本サッカーのさらなる発展を願って今回の文章を締めたいと思います。
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