オナイウがエスナイデル氏の指導で覚醒の時を迎えるか?
元世界的FWの指導により、このFWオナイウが覚醒の時を迎えれば、それだけでチーム力は飛躍的に上がるはず。by ジェフユナイテッド市原・千葉
とはいえ、現役選手としてはJリーグのクラブがエスナイデル氏を獲得できる次元にはないほどの高嶺の花で、指揮官としては実績に乏しくとも、Jリーグにやって来るエスナイデル氏には、世界のトップを知る現役時代からの経験に期待がかかります。
また、今回の就任に際して、高橋GMは4人の候補者を立てた中で、「面談の時点で今季の千葉の試合を20試合ほど観て、そのプレー分析や課題、強化・解決策を具体的に示して来た」という熱心な姿勢も好材料。
その上で個人的に期待したいのが、今年のリオディジャネイロ五輪のバックアップメンバーに止まったFWオナイウ阿道選手の覚醒。
今季のオナイウ選手はJ2リーグ23試合の出場で6得点という五輪メンバー入りを狙うFWとしては凡庸な数字に終わったものの、途中出場が多いために出場時間に直すと543分間で6ゴールを記録。実に90分に1ゴールの割合で得点を奪える数字を残したFWです。
また、現役時代のエスナイデル氏のように、オナイウ選手はフィジカル的な能力が高いだけでなく、それをキープ力に使って攻撃の起点となれる付加価値もストロングポイントとして持つFWです。まだまだ粗削りな部分が多く、決定力に欠けるのも課題ですが、それをスペインリーグ屈指の知的でエレガントなFWだったエスナイデル氏との出会いや、その指導法で覚醒の時を迎える可能性に期待がかかります。
クラブのレジェンドでもあるサラゴサではBチーム、トップチームの監督としてはコルドバとヘタフェのみという指導歴の浅さや、成績不振による早期解任ばかりの経験で不安な面もあるのですが、会見を聞いていると「個人」が占める割合が広い欧州のサッカーの中で「組織」を重視していた事が向こうでは上手くいかなかったようにも感じられました。意外とこういったタイプの指揮官が日本で成功するのかもしれません。
少なくともエスナイデル氏には自身のような確固たる点取り屋となるFWを育成してもらいたいです。
昨季途中からヘタフェの監督として初めてスペイン1部クラブを指揮したエスナイデル氏。残留を勝ち取れず、2部降格後も成績不振で解任されるなど、監督としての実績は乏しい。by Liga de Fútbol Profesional
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