PKセーブを含むビッグセーブの多い「神ンスキー」の存在
「神ンスキー」と表記される程、神憑り的なビッグセーブを連発するカミンスキーの存在は勝点に直結する。by J’s GOAL
まずは勝点33で最終節に挑む、磐田。ただ、磐田の降格の可能性は限りなく低いもの。磐田自身が最終節・アウェイでのベガルタ仙台戦で敗れ、さらに残留を争う3チーム全てが勝利し、尚且つ名古屋が磐田との得失点差4を逆転した場合のみ。もしこんな奇跡が起こせるなら、今彼等はこの順位にはいないでしょうし、例年の残留ラインである勝点36くらいのポイントは持っているはず。もっとも、サッカーに絶対はないのですが。
そんな磐田の守護神=カミンスキー選手は実は、欠場時の方がチームの失点が少ない数字が上記表から読み取れます。(出場時「1.68」→欠場時(1.29」)
ただ、「隠れたGK大国」であるポーランド人のカミンスキー選手は、チームに加入した昨季から神憑り的セーブの連続でチームに幾度も勝点をもたらして来たGK。その「神ってる」ぶりから、磐田サポーターはカミンスキー選手を文字にすると、「神ンスキー」と表記する人々が多いほどです。
そして、「平均失点」こそ多いカミンスキー選手ですが、コレを「平均勝点」にした場合はやはりカミンスキー選手出場時に大幅に数字を伸ばしています。(欠場時「0.79」→出場時「1.15」)
つまり、カミンスキー選手がゴールを守る事により、他のフィールドの10選手が安心して攻撃に取り組める土壌が出来ていることが明白になります。
安定感か?神業セーブか?「完封率5割」のGKも!」
リーグ屈指のPKストッパーでもある甲府GK河田。昨季は一時期に20試合で10完封をするなど、乗ったら止められないGK。by Jleague.jp
甲府の河田選手もまた、カミンスキー選手と同じくスーパーセーブの多いGKです。
当時はまだガンバ大阪から甲府へのレンタル移籍中の身ながら、J1デビュー戦となった2013年の第4節・川崎フロンターレ戦からPKセーブをするなど、リーグ屈指の「PKストッパー」としても知る人ぞ知る存在。
乗ってくると止まらない河田選手はJ1デビューから7戦無敗の記録を作っただけでなく、改めて完全移籍で甲府に加入した昨季のJ1第1ステージ第12節から第2ステージ第14節までの20試合で10試合を完封。一部では「完封率5割」のGKとしても名を馳せました。
今季は負傷から自身の視力が下がるという不運も経験しながらも、プロ7年目にして自己最多の32試合に出場。すでに甲府で72試合のJ1経験を持つ守護神がJ1残留に導くでしょう!
GKにビルドアップや試合を読む能力が求められる事が多い現代サッカーですが、この残留争いで問われるのは所謂GKとしてのセービング能力。具体的に言うと、乗ると神業セーブを連発タイプなのか?凡ミスの少ない安定感のあるGKなのか?
長年に渡って日本代表として活躍した名古屋GK楢崎選手は、共に代表で凌ぎを削ったGK川口能活選手(現・SC相模原)とこの部分でよく比較されますが、川口選手が神業セーブタイプの代表なら、楢崎選手は安定感で勝負してきたGKの模範例のような選手と言えるでしょう。