AC長野パルセイロに期限付き移籍した「ミスターポリバレント」橋本英郎の挑戦
先日セレッソ大阪からAC長野パルセイロへの期限付き移籍が発表された橋本英郎選手。
今回の移籍により目指す舞台がJ1からJ2へと変わるなか、「まだまだ成長できる」今回の移籍に際してそう語ったベテランMFの歩んできたキャリアを振り返ってみましょう。
これまでのキャリア
橋本英郎という名前を聞いて多くの人が思い浮かぶのは西野監督のもと攻撃サッカーで数々のタイトル獲得してきた2000年代のガンバ大阪の主力メンバーとしての彼の姿でしょう。
ユース時代から約20年過ごしたガンバ大阪では2005年のリーグ制覇に始まり、07年ナビスコカップ、08・09年天皇杯連覇さらに08年ACL制覇、CWC3位などに貢献し個人としても2010年の6試合連続ゴール、そしてなんといっても2008年クラブワールドカップ準決勝マンチェスターユナイテッド戦で魅せたゴールなど印象的な活躍をしてきました。
2011年シーズン終了後ガンバ大阪を退団しヴィッセル神戸へ移籍し、12年は迷走するチームのなかで力を発揮できずチームも降格してしまいます。しかし自身初となったJ2での戦いではチーム事情によってはCBを務めるなど持ち前のポリバレント性を発揮しチームのJ1昇格に貢献しました。
15年からは自身の故郷に近いクラブであるセレッソ大阪へ移籍し、シーズン中こそ多くの出場機会がなかったがプレーオフでは2試合とも先発出場するなどベテランとして若手の多いチームのなかでも存在感を示しました。
今シーズンは同ポジションへの新戦力の加入など変化するチームでリーグ戦出場2試合と苦しんでいたなかで今回の移籍が発表されました。
橋本選手ってどんなプレースタイル?
by KIRIN
橋本英郎を語るうえで欠かせないキーワードが前述もした「ポリバレント性」です。
派手なプレーこそ少ないが、基本ポジションのボランチ、左右サイドなど、どのポジションに入っても確実なポジショニングからスペースを作る、使うプレーで攻守に貢献でき、個性の強い選手と組む場面でも相手の持ち味を引き出しつつ自分のプレーを行えることで、これまでのクラブの監督、そしてオシムに始まり岡田、ザックと日本代表監督にも評価されてきました。
期待高まる新天地での活躍
ちなみに今回の移籍が彼自身初の関西圏以外へのクラブへの移籍となります。進学校出身でプロ入りと同時に大学入学も果たすなど若手時代から自分の可能性について挑戦してきた橋本英郎選手。今回も初めての土地、そしてカテゴリーこそ落ちるが彼にとってはまた新しい挑戦なのでしょう。
そして、「なぜAC長野パルセイロは彼を獲得したか?」その答えはシーズン後半戦、クラブ初のJ2昇格を目指す戦いの中で彼自身が示してくれることを期待します。