by 蹴ステ
新たな挑戦を求めた名将ジョセップ・グアルディオラがマンチェスター・シティへと去ったバイエルンが招聘したのはこれまた世界屈指の名将であるカルロ・アンチェロッティ。ここ数年はチェルシー、パリ・サンジェルマン、レアル・マドリーを短い年数で転々としていましたが、バイエルンではミラン時代同様の長期政権を築きそうな予感を漂わせています。
バイエルンが前回チャンピオンズリーグを制した2012-13シーズンの監督はユップ・ハインケス。温和でバランスを重視した采配など、アンチェロッティとの共通点が多い指揮官です。それ故アンチェロッティにかかる期待は大きなものでしょう。前任者グアルディオラが残した戦力と戦術を素地としてうまく活かせるかが鍵となってきます。
予想される布陣は?
前線
バイエルンの脅威であるトーマス・ミュラーとロベルト・レバンドフスキの「縦の2トップ」を崩すとは考えにくく、4-2-3-1が基本フォーメーションとなりそうです。左ウイングはドグラス・コスタ、右ウイングはアリエン・ロッベンが基本線ですが、ロッベンの衰え方次第ではキングスレイ・コマンがレギュラーを掴むかもしれません。コマンがPSGの下部組織に所属していた12ー13シーズン当時のPSG監督はアンチェロッティで、自身について全くの無知ではない監督なのもコマンには有利に働くでしょう。控えではマリオ・ゲッツェに退団の可能性が依然として残されていますが、3年間でほとんど控え暮らしだった選手を失おうとも問題はなさそうです。
中盤
中盤ダブルボランチの予想は難しいところですが、司令塔を組み入れることは必須であることを考えればシャビ・アロンソ&アルトゥーロ・ビダル、ハビ・マルティネス&チアゴ・アルカンタラ、シャビ・アロンソ&チアゴのいずれかになるでしょう。より機動力と守備力に長け、経験値も高いアロンソ&ビダルがメインと予想しますが、アロンソに年間フル稼働を強いるのは年齢的にも酷という事情もあり、後者2つも試合によって使い分けたいところ。もちろん、これだけ充実していればそのうち1、2人の退団は覚悟しなければならないのかもしれません。今季緊急事態に陥った際はセンターバックに回ったヨシュア・キミッヒも本来はこのポジションであることを考えればむしろ誰かが退団する可能性の方が高いとも言えます。
守備陣
DFラインにはドルトムントの主将にしてバイエルンユース出身のマッツ・フンメルスを強奪&買い戻し。ついぞグアルディオラから高評価を得られなかったメハディ・ベナティアが膝に爆弾を抱えているのは周知の事実で、ライバルの弱体化も相まって好補強としか言いようがありません。
これ以上の補強は控えの充実と先行投資くらいしかなく、その2つを両立できる選手を獲得する以外の新たな動きは売却のみか。現状控えが欲しいのはセンターフォワードだけ。監督交代もこれほど豪華な交代リレーならば何ら問題を引き起こさないでしょう。チャンピオンズリーグ優勝候補筆頭と見て間違いないです。