Jリーグ屈指のイケメン選手=広島MF宮原和也~遠回りした”森崎和幸の後継者”

宮原和也1
by Jマジ! 告知だJ

昨季の明治安田生命Jリーグチャンピオンシップを制し、直近4シーズンで3度目のリーグ優勝を飾ったサンフレッチェ広島。
その広島は今季のJ1リーグとAFCチャンピオンズリーグを並行して戦っているわけですが、開幕から公式戦5戦未勝利と出だしで躓いていました。

しかし、ACLグループリーグ第3戦でホームにタイリーグ王者のブリーラム・ユナイテッドを迎えた一戦で初勝利を挙げてからは公式戦4連勝と復調しています。
今季の広島ではチームの日本人選手最年長ながら、昨季もJ1リーグで全34試合中の33試合に先発出場したMF森崎和幸選手が開幕戦のみの出場で負傷離脱。チームの中心を欠いた苦しいスタートでした。
ただ、ピンチは誰かにとってのチャンスにもなり得るのが、チーム内競争の激しい王者・広島の真骨頂でもあります。

今回ご紹介する広島の下部組織出身の20歳のMF宮原和也選手はそのチャンスを着実に掴み取ろうとしています。
 

不動のボランチコンビも変革の時か?ボランチで台頭し始めた宮原和也


by Football Shirts Voltage .com

今季を迎えるにあたっての広島の補強で、やや不思議に思うことがありました。昨季JリーグMVPを獲得したMF青山敏弘選手の替えが利かないのは明白だったとしても、彼のバックアップを高卒ルーキーのMF森島司選手だけに留めた事です。
広島のボランチと言えば、青山選手と森崎和選手が10年近くもの長い間、”鉄板コンビ”として君臨していました。その上で昨年末のFIFAクラブW杯に開催国王者として出場した広島は、世界3位の座を射止めました。その際、MF丸谷拓也選手が森崎和選手のポジションを見事に務めました。しかし、青山選手は全試合フルタイム出場だったのです。おそらくこれは、当初から宮原選手のボランチ起用を想定していたのでしょう。
Jリーグ屈指のイケメン選手としても人気の宮原選手は、高校3年生で飛び級昇格してから今季でプロ4年目。下部組織に所属している頃から”森崎和幸の後継者”と言われながらも、これまでは広島独自の<3-4-2-1>システムでは3バックの右ストッパーとして起用されて来ました。それが今季はすでにボランチとしてJ1リーグの第2節から5試合連続で先発起用されています。

技巧派と言うよりも頭脳派~玄人好みのプレースタイル

そんな宮原選手はルックスとは裏腹に玄人受けするような頭脳派。もちろん、技術力やプレー精度の高さは持ち合わせているものの、いつも同じリズムを刻むようなメトロノームのような存在です。
今季になって先発する機会が急増している宮原選手に対して、「森崎和以上のインパクトを残せなかった」との批判もよく目にしますが、この役割は目立っていたら逆におかしいです。メトロノームが目立つ音楽が無いように。森崎和選手が昨季のリーグ優秀選手にも選ばれない日本サッカーの悪い部分を散見したように思います。
森崎和選手にしても、宮原選手にしても、その特徴は自陣でのパス回しを中心としたビルドアップで発揮されます。
相手がボールを奪いに来たり、司令塔の青山選手にぴったりとマークがついてる場合に、自らが積極的にボールを受けてそれらを吸収してあげるのです。
広島の自陣でのパス回しは鋭い縦パスを出すための準備なので、青山選手をフリーにするのがテーマでもあるのですが、そういった地味ながらも確実性の高いプレーを続けるのが森崎和選手であり、現在の宮原選手です。

遠回りしたキャリアを活かせるボランチで勝負


by prican

今では不動のボランチとなったものの、森崎和選手も現在の広島のスタイルを定着させたミハイロ・ペトロヴィッチ監督(現・浦和レッズ)が就任してから2年ほどは右ストッパーとして起用されていました。
宮原選手の場合はトップチームでレギュラーとして起用されて来たわけではありませんが、紅白戦などのトレーニングで右ストッパーを継続的にこなす事から感じた”新たなボランチ像”も見えて来ていたはずです。確かに遠回りとはなっているかもしれませんが、そのキャリアには一切無駄はなかったはずです。
4月に入って森崎和選手も戦列に復帰して来ました。もう”森崎和幸の後継者”と言わず、本格的にポジションを争う対象となった宮原選手。
今までは女性ファンが多かった宮原選手ですが、プレースタイルは玄人受けする選手なので、今後は男性ファンが増えるのかもしれません。

そして確実に言えるのは、宮原選手のチカラがサンフレッチェ広島にとって大きなチカラとなっているのです。

モバイルバージョンを終了