ハーフナー・ニッキ選手が移籍するSVホルンってどんなクラブ?

2016年1月27日にハーフナー・ニッキ選手がSVホルン(オーストリアリーグ3部在籍)へ移籍しました。同選手はユース年代からも注目を受けている選手であり、ポテンシャルは非常に高い選手です。今回、SVホルンの協力の下でニッキ選手と同クラブを紹介していきます。

ハーフナー・ニッキ選手ってどんな選手?

ニッキ選手は元Jリーガーのハーフナー・ディド氏の子息であり、兄はADOデンハーグに所属するハーフナー・マイク選手とサッカー一家の元で育ちました。彼は川崎フロンターレジュニアユースを経て、父がGKコーチとして在籍する名古屋グランパスユースへ入団。その後、アンダー日本代表に招集され主力として活躍し、ユースの実績も評価され2013年にトップチームへ昇格。しかし、名古屋での熾烈なポジション争いに勝てず、出場機会は限られました。2015年11月23日に同クラブの契約満了後に、2016年1月27日にSVホルンへ入団が決定しました。

ニッキ選手は身長197㎝の長身を活かしたハイボール処理とフィード(前線へボールを供給する)やビルドアップ(ショートパスを交換しながら、ボールをキープして徐々に自陣のラインを上方へあげていく)に長けた選手です。アンダー代表に選出されたポテンシャルと規格外の身長は、今までの日本人選手になかった特徴です。


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SVホルンってどんなクラブ?

同クラブは1922年にホルンに設立され、2007-2008シーズン(当シーズンは、EURO2008オーストリア・スイス共催のため、カップ戦は1部リーグは参加しない特別なレギュレーションで開催され、同カップ優勝の特典UEFAカップ出場権は優勝チームに与えらませんでした)にオーストリア・カップ優勝を達成しました。

2015年に本田圭祐選手が代表を務めるHONDA ESTILO株式会社が同クラブを買収。同クラブは2016年2月2日現在、オーストリアリーグ3部(東部地区)で首位に位置します。

SVホルンに所属する日本人選手

同クラブには、ニッキ選手以外にも日本人選手が所属しており、FC東京からローン(レンタル移籍)で加入した権田修一選手、新井瑞樹選手、榊翔太選手、矢島倫太郎選手の総勢5名の選手が在籍しています。SVホルンは、日本人選手が欧州挑戦をする際に同クラブを通じて、架け橋となることを目指しています。日本人選手が欧州リーグへ移籍しやすい環境を用意して、最終的に日本代表強化を目標としているのです。また、オーストリアリーグは外国人選手登録に制限がないため、日本人選手が移籍しやすい環境となっています。




協力:SVホルン

SVホルンに似たクラブ

SVホルン以外にも、外国人オーナーがオーナー自身の自国籍選手を積極的に加入させるクラブが存在します。主に、カタールのアスパイアゾーンファンデーションが経営するKASオイペン(ベルギー2部)、クルトゥラル・レオネサ(スペイン3部)やインドネシア投資グループBakrieが経営するCSヴィゼ(ベルギー3部)があります。日本人が経営するクラブは、株式会社インデックスが経営していたグルノーブル・フット38(現在経営撤退)と坂本圭介氏が経営するCEサバデル(スペイン3部)です。

タクシン氏経営時代のマンチェスターシティもタイ人を多く獲得していた時期もありましたが、外国人オーナーの意向が現地サポーターとの摩擦や労働ビザの問題があるため、経営者が撤退するケースもあります。しかし、アスパイアが経営しているKASオイペンのようにカタール代表強化に繋がった成功ケースも存在します。


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SVホルンとハーフナーニッキ選手の展望

現在SVホルンは日本にサッカースクール開設を計画しています。千葉県千葉市幕張地区に所在する「ホンダスポーツランド(仮称)」を拠点に、ジュニアユース及びユース設置を発表しました。同クラブトップチームを頂点としたピラミッド型の組織を作り上げて、日本人選手の欧州挑戦をアシストするような環境を整えています。

そして、ハーフナー・ニッキ選手は名古屋グランパス在籍時からVfBシュツットガルトのBチームに練習参加しており、欧州移籍を強く希望していました。そして、SVホルンと同選手の展望が合致し、今回の移籍が成立する運びになりました。

今後ニッキ選手はホルンの主力選手として大きな経験を得るでしょう。そして、SVホルンは計画が立ち上がったばかりですので、大きな期待と挑戦が待っています。同クラブの挑戦は日本サッカーにとって大きな役割を担っていると考えますので、今後もSVホルンとニッキ選手から目が離せません。

最後に記事の取材協力をして頂いたSVホルン様、アシスタントマネージャーの市塚様、有り難うございました。

SVホルン公式サイト

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