長いJリーグ34試合を戦い終えた11月。このときはまだ翌月がこんなにもタイトなスケジュールになるとは誰も想定してなかったでしょう。過酷な日程を戦い抜いた王者サンフレッチェ広島の12月を振り返ります。
アドバンテージを活かした初戦
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サンフレッチェはリーグ最終戦を5−0の快勝を収めました。年間総勝ち点でトップの座を奪って、チャンピオンシップに向けては2週間の期間を使うことが出来ました。休養を十分とって迎えた決勝戦1stレグでしたが、先制点を奪われリードを許す苦しい展開になります。
しかし試合が進むにつれて準決勝を勝ち上がってきたガンバの選手たちの足は徐々に止まり、集中力を欠いてきました。そして86分、相手DFが退場処分を受けたのをキッカケに一気に畳みかけます。ロスタイムに入ってショートコーナーから佐々木のヘッドで同点。終了間際には隙をついてボールを奪い、ゴール前でシュート3連発。途中出場した柏の逆転弾がネットに突き突き刺さりました。
日程に余裕のあったサンフレッチェが終盤まで運動量の落ちることなく、ゴール前に人数をかけて押し込み接戦をものにしました。「だけど、まだ何も手にしていない」。劇的勝利にも頬を緩めずに森保一監督は広島に向かいました。
自分たちのサッカーで王者に輝く
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3日後の2ndレグでは試合巧者ぶりを発揮します。アウェーでの勝利を活かし、得点を奪い逆転したいガンバの思惑を逆手に取ってゲームを進めました。押し込まれながらも我慢して逆襲の時を伺います。迎えた76分、途中出場の柏、浅野のホットラインで2戦合計での勝ち越しとなる1点を挙げて試合を決めました。
「苦しい時間を耐えて凌ぎながら自分たちの流れに持ってくるというのは多々あった」と森保監督。決勝の全得点を後半の30分以降に奪う勝負強さ、加えて控えメンバーがアシスト、ゴールに関わる割合が大きく、監督自身「今年の我々の試合を象徴するような試合だった」と評価しました。
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