トッテナムは8月30日、ウォルヴァーハンプトンからアイルランド代表DFマット・ドハティ(28歳)の獲得を発表した。移籍金は公表されていないが1500万ポンド(20億円)程度と報じられている。
📰 We are delighted to announce the signing of @mattdoherty20 from Wolverhampton Wanderers! #WelcomeDoherty ⚪️ #COYS
— Tottenham Hotspur (@SpursOfficial) August 30, 2020
少し地味な補強に思えるが、ジョゼ・モウリーニョ監督はなぜ同選手を獲得したのだろうか? 「彼と対戦するのは大嫌いだったので、もう対戦しないで済むと思うと非常に嬉しい!」と指揮官はクラブHPに語っていたが、何がそれほどモウリーニョ監督を苦しめていたのだろうか。
ドハティの能力について英国放送局『Sky Sports』が分析しているので紹介したい。ウルヴズで右ウィングバックとして起用されていたドハティは、単なるサイドの専門家ではなく得点力もあるという。ドハティは過去2年間で、代表戦も含めて計16ゴールも決めているというのだ。
昨季プレミアリーグでは4ゴールで、これは快速ウィンガーとしてウルヴズの攻撃を牽引したアダマ・トラオレと同数。「xG(ゴール期待値)」に至ってはトラオレよりも高かったという。ということは、トラオレよりもチャンスに顔を出していたことになる。
というのもドハティは、過去2シーズンの敵陣ボックス内でのボールタッチ数が、リヴァプールの攻撃的サイドバックを抑えてDF部門でリーグ最多だったのだ。それどころか、マンチェスター・シティのMFケヴィン・デ・ブルイネよりも多かったのだ!
昨年12月のシティ戦では、終了間際に攻め上がるとFWラウール・ヒメネスのパス交換で敵陣ボックス内に侵入し、左足で決勝ゴールをマークした。その際に敵陣ボックスに入っていたのはドハティだけだったのだ。サイドを攻め上がるだけでなく、ゴール前に侵入する積極性がモウリーニョ監督を震え上がらせていたのだろう。
モウリーニョ監督は4バックを採用することが多いため、トッテナムでは右SBでの起用が多くなると思うが、それでもドハティは積極的な攻撃参加でゴールに絡むはずだ。