現役時代に闘将として名を馳せたロイ・キーン(48歳)が、歓喜する古巣アストンヴィラをバッサリと切り捨てた。英国ラジオ局『talkSPORT』などが伝えている。
マンチェスター・ユナイテッドの主将として一時代を築いたキーンは、引退後に指導者の道へ進むと、サンダーランドなどを率いたあとにアストンヴィラでアシスタントコーチを務めた。現在は解説者として辛口コメントで話題を集めており、プレミアリーグ最終節に残留を決めて喜ぶヴィラにも冷たかった。
プレミアリーグは、降格3チームのうち2チームが決まった状況で26日の最終節を迎えた。生き残れるのは、勝ち点34で並ぶアストンヴィラかワトフォードのどちらか1チームだけ。そんな張り詰めた空気のなか、ヴィラがウェストハムと1-1で引き分けたのに対し、ワトフォードは敵地でアーセナルに敗戦。その結果、5日前まで降格圏にいたヴィラが見事に残留を果たしたのだ。
試合後、ヴィラの選手やスタッフは狂喜乱舞し、控え室の中はお祭り騒ぎ。昨年、プレミアリーグ昇格を決めた際にも歌った、ニール・ダイアモンドの『スイート・キャロライン』を大合唱した。解説者として英国放送局『Sky Sports』の番組に出演していたキーンはその映像を見ると、司会者に「彼らを妬むことはできませんよね?」と聞かれ、怒りを抑えているのか全く表情を変えなかった。
キーンのリアクションに共演者のマイカ・リチャーズ(元アストンヴィラ)が大爆笑するなか、キーンは無表情のまま冷たいトーンで言い放った。そんなに喜ぶが「何か優勝したらどうなるんだよ……」と。
リチャーズが「プレミアリーグ残留を決めたんだから仕方ないでしょ」と言うと、キーンは顔色一つ変えずに冷静に語り始めた。「確かにヴィラは昨夏、大幅にメンバーを入れ替えたので時間がかかる。それでも残留した。それは快挙だ。お祝いは少し度が超えているが……彼らの幸運を祈るよ。」
プレミアリーグで7度も優勝を経験したキーンは、残留しただけで大喜びする選手たちに共感できなかったのだろう。終始、冷たい表情で大合唱を見届けていた……。
"They didn't win anything" 😆
Roy Keane was not impressed with the Aston Villa players celebrating their Premier League survival 🤣 pic.twitter.com/0KmIkAdM58
— Sky Sports Premier League (@SkySportsPL) July 26, 2020